ソトブログ

文化系バーダー・ブログ。映画と本、野鳥/自然観察。時々ガジェット。

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森岡正博『人生相談を哲学する』(生きのびるブックス)を読んで。――「生きにくさ」という幸福から、絶望さえも下支えする根源的な希望へと。

哲学者・森岡正博さんの新刊、『人生相談を哲学する』(生きのびるブックス)。本書でもわたしは、わたしが心のなかにずっと持ち続けたい、と思える言葉に出合いました。

“奇跡の果実”――Birders' Songs(バーダーのための野鳥音楽プレイリスト)018

音楽サブスクのライブラリーのなかから、曲名やバンド名、歌詞やジャケット――あるいは音そのものに、野鳥の名前や鳴き声、気配を探す試み、「Birders' Songs(バーダーのための野鳥音楽プレイリスト)」も第18回目となりました。使用しているサーヴィスは、A…

【連載小説】「踊る回る鳥みたいに」――第15回(最終回) “オンブラッセ・モワ”

連載小説「踊る回る鳥みたいに」第15回(最終回)。本作は今回で連載終了となりますが、今後加筆・修正の上KDPにて電子書籍として刊行する予定です。

“トンビが輪を描いてピーヒャララ”――Birders' Songs(バーダーのための野鳥音楽プレイリスト)017

聴いて愉しい野鳥ソングのプレイリストが欲しい。ならば作ってみよう、というシリーズの第17回。Amazon Music Primeのプレイリストで作成しています。今回はBig Thiefの新曲が、早くもPrimeに上がっているのに驚きました。

「新しいピースで埋めていく」――梨木果歩『ほんとうのリーダーのみつけかた』/長男のオリーブ茶/『働くことの人類学』/ハラリ『サピエンス全史』/『ランニングをする前に読む本』/具志堅用高さん/「生きのびるブックス」のこと。

「あなたを構成する一部分が欠けてしまったときには、欠けた部分を、今までのあなたの持っているものとは違う、『新しいピース』で埋めましょう」そんなアドヴァイスから、考えたこと、「生きのびる」こと。

【連載小説】「踊る回る鳥みたいに」――第14回 “この現実が、映画や芝居のセットみたいなものだと考えたら”

連載小説「踊る回る鳥みたいに」第14回。/折口信夫原作、近藤ようこ作画『死者の書』。それを読んで、折口信夫をウィキペディアで調べた。「何でも調べられる世の中だから、何を調べて、何を調べないかを、あなたは試されているんだよ」いつも誰かにそうい…

【レビュー】“コクヨもいいけどナカバヤシもね。”――ナカバヤシ野帳「レベリングノート スリムA6」の実力は?

測量野帳といえば、コクヨのロングセラー商品であって、その歴史は60年余。しかし、ナカバヤシにも、ほぼ同種同様の製品があります。その名は「レベリングノート スリムA6」。今回はその実使用レビュー。

“窓辺には小鳥たちの声”――Birders' Songs(バーダーのためのプレイリスト)016

合言葉は「Music for Birders」。バーダー/探鳥家のための音楽プレイリストをAmazon Music Primeで作る企画「Birders' Songs」は今回で第16回。今回のプレイリストのタイトル「窓辺には小鳥たちの声」は、塚本功「小鳥たち」の歌詞から。

【連載小説】「踊る回る鳥みたいに」――第13回 “童話の雪辱”

連載小説「踊る回る鳥みたいに」第13回。/ローカルニュースだった。ある動物園で動物たちの運動会をしていた。ウサギとカメが、「童話の再現」としてレースをしたんだそうだ。

ブックレビュー“読む探鳥”:マイク・スピーノ『ほんとうのランニング』――読んで鳥に出逢い、走れば傍に鳥たちが。

鳥とは縁もゆかりもないはずの本、マイク・スピーノ『ほんとうのランニング』で野鳥に出逢い、ジョギングを始めたら、外にはいつものようにいる鳥たちがわたしを励ましてくれている(ような気がする)。本はつまり、役に立つ!

“ミソサザイ、何の用だい?”――Birders' Songs(バーダーのためのプレイリスト)015

「Music for Birders」を至上命題として、野鳥にまつわる曲を交えた、聴いて愉しい「インドア探鳥」と呼べるプレイリストを作成していくシリーズ、「Birders' Songs(バーダーのためのプレイリスト)」の15回目。彼ら自身、美しい鳴き声で囀るミソサザイを歌…

【連載小説】「踊る回る鳥みたいに」――第12回 “ベースボールのフィールドではない場所はどこにもない”

連載小説「踊る回る鳥みたいに」第12回。/「野球ってさ、マウンドからホームベースまでの距離とか、ベースとベースのあいだの距離、角度とかは決まってるけど、ファウルゾーンの広さとか、ホームから外野フェンスまでの距離が決まっていないじゃない」

映画レビュー『劇場版ポケットモンスター ココ』――「分断の時代」に選ばれた、奇を衒わない「共生」の物語。

小6の長男と年長組の次男、息子たちに勧められてみた本作、『劇場版ポケットモンスター ココ』。彼らの激「推し」も納得の、現代に描かれるべき真っ当な、そして愉しい「共生」の物語でした。

“まわるまわる、星めぐりの歌”――Birders' Songs(バーダーのためのプレイリスト)014

“バーダーのバーダーによるバーダーのための音楽集”をAmazon Music Primeのプレイリスト機能で作成する酔狂企画。ネタ切れの様相も微塵もなく、14回目を迎えました。今回も「鳥モノ曲」もそうでないものも、名曲・佳曲取り揃えました。

【連載小説】「踊る回る鳥みたいに」――第11回 “笛と鳴き声”

連載小説「踊る回る鳥みたいに」第11回。/カズちゃんが汽笛に合わせて、「プォーー」といった。/電線の上のカラスが飛び立って、「ガァーー」と濁って鳴いたのでハシボソガラスだった。

【レビュー】驚異の最短合焦距離50cmで「立体視できるルーペ」な双眼鏡、 PENTAX PapilioⅡのストラップをカスタマイズ。

PENTAX Papilio II。わたしが自然観察で愛用中の双眼鏡です。入門機といっていいモデルですが、軽くて扱いやすいだけでなく、最短合焦距離50cm。近くを見れるのが特徴。このPapilio IIの、ストラップをパラコードでカスタマイズしてみました。

“全然鳥がいなくても”――全ての野鳥愛好家に贈る、Best Songs for Birders Vol.2

Amazon Musicで「野鳥を愛する人のためのプレイリスト」を作る連載企画のベスト盤第2弾。――が、今回は「全然鳥いないヴァージョン」。探鳥行でも、全く鳥が見当たらないことも。そんな時こそ、心躍る音楽を、と思って作ったプレイリストです。

【連載小説】「踊る回る鳥みたいに」――第10回 “おっちゃんのリズム”

連載小説「踊る回る鳥みたいに」第10回。/おっちゃんのリズム。お守りみたいな言葉だと思った。/来た道をそのまま、当たり前だが逆方向に、ひとりで帰ることになるが来た道と帰る道は違った。

現実のオンライン――『おじいちゃんの くるま どこ?』(作・みねお みつ、「ちいさなかがくのとも」2022年3月号)を読んで。

福音館書店の月刊絵本「ちいさなかがくのとも」。その感想文の掲載誌『おじいちゃんの くるま どこ?』を送っていただいたので、今号の感想を、記事として書いてみました。

全ての野鳥好き、バーダーに贈る、野鳥ソングベスト盤的プレイリスト。――“梢のはざまから”( Best Songs for Birders Vol.1)

Amazon Musicで作る「インドア鳥見としてのミュージック・プレイリスト」。今回は鳥にまつわる曲だけを集めたベスト盤として、幾分大袈裟ですが、全ての野鳥好き、バーダーに聴いてもらえたら、と思って作成しました。

【連載小説】「踊る回る鳥みたいに」――第9回 “タイムリミット・サスペンス”

連載小説「踊る回る鳥みたいに」第9回。 やがて人類は貨幣を使わなくなるでしょう。/わたしはその言葉を当たり前のこととして聞いていた。同時に、そんな日が来るなんてまだ想像できなかった。妹のダンナの雅文くんがいった。

ブックレビュー“読む探鳥”:坂口恭平『土になる』――すべての美しい鳥=猫=畑=土=坂口恭平。

坂口恭平『土になる』は、読者として、書かれていることすべてが著者にとって本当のことだと1ミリの疑いもなく感じられる、本当に稀有な一冊。そして全ページ中9.2%のページに鳥が出てくる。鳥の本じゃないのに。バーダーにとっても奇跡みたいな本。

“まだらの大きな鳥(Great Specled Bird)”――Birders' Songs(バーダーのためのプレイリスト)011

「オルタナティブな鳥見としての音楽鑑賞」、すなわち野鳥をテーマに取り入れたプレイリストをAmazon Music Primeで作り、愉しむシリーズ「Birders' Songs(バーダーのためのプレイリスト)」の第11回。1000回やっても同じ体験はふたつとない鳥見、音楽鑑賞…

【連載小説】「踊る回る鳥みたいに」――第8回 “ムーミン谷は閉店中”

連載小説「踊る回る鳥みたいに」第8 回。歩くことでドラマが生まれる、もしくは、歩くことそのものがドラマ。それがどんなにささいなものでも。

詩 #006―― 「毎日体重を測ってさえいれば」

自作詩の連載、6回目。詩ではありますが、これは経験的な事実ですので、皆さん実践することをお勧めします。

ブックレビュー“読む探鳥”:池内紀『海山のあいだ』――海山のあいだの黒い鳥たち。

カラスを意味する姓を持つフランツ・カフカの個人全訳で知られる翻訳家、池内紀さんの山の本、『海山のあいだ』。本書に何度か、印象的に登場する「黒い鳥」に触れながら、文筆家としての、池内紀さんの魅力を紹介します。

詩 #005―― 「それが詩だと思えれば何でも」

自作詩の連載、5回目。今回のはさすがに詩といえないかもしれないが(これまでのも)、「詩」としてテキストを書こうとするときの、現時点での率直な感じ感について、書きました。

“スワン、二羽、この道。”――Birders' Songs(バーダーのためのプレイリスト)010

「屋内で鳥見気分に浸る」ことをソリューションとしたAmazon Musicのプレイリストを作る、謎コンセプト・シリーズ「Birders' Songs」の10回目。汝、我が民に非ズ「つらい思いを抱きしめて」は、切羽詰まった思いの受験生(20数年前の私とか)に聴かせたい。

詩 #004―― 「私にとってナラティブの力は」

自作詩の連載、4回目。今回の詩は、書いた内容と同じように、書かれた(わたしがここに書いた)ものが全てで、行間には何もない、とわたし自身は思っています。

【連載小説】「踊る回る鳥みたいに」――第7回 “好きになるまでは呼び捨てなのに(あるいは、エッセンシャルオイルから化粧水を作るレシピ)”

連載小説「踊る回る鳥みたいに」第7 回。タイトル通り、エッセンシャルオイルから化粧水を作る、手を動かす作業そのものの愉しみと、考えるよしなしごと。