ソトブログ

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“トンビが輪を描いてピーヒャララ”――Birders' Songs(バーダーのための野鳥音楽プレイリスト)017

 

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Birders-Songs-017 写真はトビ(2021.10、森の鼻にて)

朝の通りを目覚めさせる風に、鳥の気配が――。

 

 Birder(探鳥家/野鳥愛好家)で音楽好きのひとりとして、聴いて愉しい野鳥ソングのプレイリストが欲しい。ならば作ってみよう。ということでAmazon Music Primeのプレイリスト機能を使ってシェアしている「Birders' Songs(バーダーのためのプレイリスト)」という本シリーズ、今回は第17回。

 

 毎回そうなのですが、プレイリスト全曲が鳥の歌、野鳥を主題としている楽曲ではなくて、今回も直截鳥の名前の出てくる歌が2曲、タイトルに「つむじ風のふくろう」と題されたインストゥルメンタルが1曲。従って12曲中3曲。だけ、といえばそうなのですのが、実際のバードウォッチングがそうであるように、「鳥の気配がする」ということが大事なのです。M01のわたしが大好きなフォークシンガー、友部正人さん公式サイトの「朝は詩人」という歌は、こんなふうに歌いだされます。

 

風は長い着物を着て
朝の通りを目覚めさせる

友部正人「朝は詩人」(1994年)より

 

 ――「きみの案配次第だろう?」
 と問われたら、返すことばの用意はなくて今風にいえばもうそれで論破ですが、わたしには、朝の通りを目覚めさせる、通り抜ける風に鳥の気配がするのです。もしあなたがバーダーなら確実に――もしそうではなくてもおそらく一度や二度といわず、朝のそんな風景を見たことがあり、思い出せるでしょう。「Birders' Songs」というこの企画の、そしてそこに込めた「Music for Birders」というわたしの想いの趣旨は、そういう種類のものです。

 

 今回のプレイリストのタイトルは、M05、矢野絢子さん公式サイトのクソ格好いい名曲「人生よ上等だ」の歌詞より。歌詞に鳥の歌われたもう1曲は、M06。アメリカのインディ・フォーク・ロックバンド、Big Thief公式サイト(英語))Simulation Swarm」。直截鳥の名前の出てくる「Swallows in the windowless field」という箇所だけでなく、暗喩の散りばめられた象徴的な歌詞でありながら、そして静かなサウンドと囁くような歌声でありながら、秘められたエモーションに引き込まれる、こちらも名曲。

 

プレイリスト「2022.03_トンビが輪を描いてピーヒャララ」

※以下、選曲は全て、「演者/曲名」で表記しています。
※プレイリストのリンクをクリックすると、Amazonプライム会員の方は、Amazon Musicで聴くことができます。

2022.03_トンビが輪を描いてピーヒャララ」(選曲:ソト

M01. 友部正人/朝は詩人
M02. 高田漣/ハレノヒ
M03. 曽我部恵一BAND/青空
M04. 空気公団/つむじ風のふくろう
M05. 矢野絢子/人生よ上等だ
M06. Big Thief/Simulation Swarm
M07. Cordae/Chronicles (feat. H.E.R. & Lil Durk)
M08. Jenn Grant/Dreamer
M09. Missy Higgins/Nye
M10. Jack DeJohnette/Lydia
M11. ポラリス/SEASON
M12. 曽我部恵一BAND/青空DUB

人生よ上等だ/矢野絢子 - YouTube:高知県南国市「歩屋」でのライブ

 

Big Thief "Simulation Swarm" - YouTube:スティーヴン・コルベアの「ザ・レイトショー」でのライブ

 

連載「Birders' Songs(バーダーのためのプレイリスト)」は、今後も毎週月曜更新予定です。次回もお楽しみに!

 

【Amazon Music オフィシャルサイト】
Amazon Music Prime
Amazon.co.jp: Amazon Music Unlimited

 

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M01「朝は詩人」を含む、1989年~2008年までのアルバムからの、友部正人自身の選曲・監修によるベスト・アルバム。

 

M06「Simulation Swarm」を含む、2022年2月リリースのBig Thiefの最新アルバム(日本盤)。

 

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