“まわるまわる、星めぐりの歌”――Birders' Songs(バーダーのためのプレイリスト)014
鳥たちが歌い続けるように、「鳥ネタ」は途切れることがない。
写真はオジロトウネン(2020.5)※本文とは関係ありません。
ひとりのバーダー(探鳥家)として、“バーダーのバーダーによるバーダーのための音楽集”をAmazon Music Primeのプレイリスト機能で作成する。それも毎週。という酔狂なたくらみ「Birders' Songs(バーダーのためのプレイリスト)」も前回、前々回の二度の「ベスト盤」を経て、今回で14回目を迎えました。
――正直、音楽好きを自負していても真正のMusic Addictというほど古今東西の名盤・傑作に精通しているわけでもないし、探鳥家としても未熟もののわたしであって、
「どうせすぐにネタ切れするだろう?」
とわたし自身が訝っていたのですが、毎回、「自分にとって心地よいと思える曲群に、数曲ずつ、鳥ネタを織り交ぜる」というコンセプト(というほどのものでもないけれど)がちょうどいい塩梅だったのか、掘れば掘るほど新しい発見があって――あるいは、Amazon Musicの優秀なAIの陥穽に嵌っているだけなのか、だとしても本望、と思う今日この頃です。
今回はプレイリストのタイトルにした通り、いちばん気に入った曲が――鳥にまつわる曲ではないけれど――、わたしは初めて耳にした、ルルルルズというバンドの2014年のデビュー作『色即是空』からの一曲、M11「まわるまわる」。
そして言わずと知れた「あかいめだまの さそり/ひろげた鷲の つばさ」という歌いだしで星座巡りをする宮沢賢治作詞・作曲のM12「星めぐりの歌」。このヴァージョンは東京芸術大学音楽部作曲科出身のSSW、キーボーディストでdCprGやCRCK/LCKS、あるいは菊地成孔との覆面?/アバター? ユニット、FINAL SPANK HAPPYの活動で知られる小田朋美によるもの。
毎回本記事の最後に掲載しているMVは、イングランドのSSW、ガブリエル・アプリン。2013年のメジャー・デビュー盤『English Rain』からの、M04「Panic Cord」。こちらも「鳥モノ」では全然ないけれど、「ド、レ、ミ、ファ、ソ、ラ、シ、ド」というブリッジの歌詞が印象的な佳曲。
鳥を描写した曲では、元KIRINJIの堀込泰行が作曲提供したM03、杉瀬陽子「五月雨二鳥」が映像的かつ抒情溢れる歌詞で素晴らしいです。
プレイリスト「2022.02_まわるまわる、星めぐりの歌」
※以下、選曲は全て、「演者/曲名」で表記しています。
※プレイリストのリンクをクリックすると、Amazonプライム会員の方は、Amazon Musicで聴くことができます。
「2022.02_まわるまわる、星めぐりの歌」(選曲:ソト)
M01. Arto Lindsay/4 Skies (feat. Brian Eno, Amedeo Pace)
M02. Jim O'Rourke/Raindrops keep Falling On My Head(feat. 小池光子)
M03. 杉瀬陽子/五月雨二鳥
M04. Gabrielle Aplin/Panic Cord
M05. sébuhiroko/Wonderland(Yoshinori Sunahara Remix)
M06. HyunA/FLOWER SHOWER
M07. 53 Thieves/dreamin'
M08. VASHTI BUNYAN/Across The Water
M09. 冥丁/池
M10. Steve Reich/Electric Counterpoint: II. Slow
M11. ルルルルズ/まわるまわる
M12. 小田朋美/星めぐりの歌
GABRIELLE APLIN/ガブリエル・アプリン - Panic Cord(字幕付) - YouTube
連載「Birders' Songs(バーダーのためのプレイリスト)」は、今後も毎週月曜更新予定です。次回もお楽しみに!
【Amazon Music オフィシャルサイト】
Amazon Music Prime
Amazon.co.jp: Amazon Music Unlimited
「まわるまわる」収録のルルルルズ『色即是空』(2014)
「五月雨二鳥」収録の杉瀬陽子『肖像』(2015)
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