ソトブログ

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【レビュー】驚異の最短合焦距離50cmで「立体視できるルーペ」な双眼鏡、 PENTAX PapilioⅡのストラップをカスタマイズ。

 

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Review-Papilio

遠くの野鳥も近くの小さな花や虫たちも堪能できる、PENTAX PapilioⅡの魅力。

takasagomozu タカサゴモズ(2021.2)※本文とは関係ありません。

 

 野鳥観察でいちばん必要な道具、それは何でしょうか。高精細のカメラ? 望遠レンズ? フィールドスコープ? アウトドア・フィールドにふさわしいウェア、靴、ギア?


 色々な見解があるでしょう、でもわたしはまずは、双眼鏡だとおもいます。
 撮影から入った人なら事情は異なるかも知れません。
 でも、野に遊び、暮らす野鳥たちの振る舞いに魅せられてこの世界に入ったというのなら、野鳥たちとの適切な距離、人間と野生の鳥たちの取るべきソーシャル・ディスタンスを確保しながら観察するなら――、双眼鏡は必須ではないでしょうか。

 

 PENTAX Papilio II(ペンタックス・パピリオⅡ)
 わたしが野鳥観察で使っている双眼鏡です。倍率6.5倍、ポロプリズム型の、入門機といっていいモデルでしょう。ちょっと小ぶりで丸っこくて軽い(290g)、ぱっと見、玩具みたいな代物に見えるでしょうか?

 

近距離も見える双眼鏡 PENTAX PapilioII(リコーイメージングのPapilioⅡ特設サイト)

 
 野鳥観察の王道というと、できれば倍率8~10倍( Papilio IIにも8.5倍のモデルも存在します)、もっと大振り(大口径)で、高価で、高精細な双眼鏡はいくらも存在します。
 でもこのPapilio IIには、他にはない魅力があります。

 

 それは、近くが見れること。


 なんと、最短合焦距離、0.5m。つまり、50センチメートル。一般的な双眼鏡の合焦距離は数メートル以上、短いものでも2mはないと焦点が合いません。野鳥観察だけならそれで全く問題はないのですが、50cmでピントが合うと、本当に近くのものが見れて、「立体視できるルーペ」みたいな感覚で使えるのです。

 

Papilio-ph0 双眼鏡で目視した画をWebに載せられないのが残念ですが、PapilioⅡで小さな木の実や花なんかを覗き込むと、自分が蝶や蜂のような、小さな虫になったような、ちょっと不思議な気分を味わえます。


 アウトフィールドでの探鳥行で、野草や花、蝶や小さな虫を見たり、あるいは美術館で、作品のディテールを見るのに使ったり。双眼鏡は何より「双眼」であり、「立体視」できるので、それらの近くて小さなものを凝視していると、本当にミクロの世界、小さな生き物たちの世界に入り込むような、不思議な感覚を味わうことができます。

 

PapilioⅡを、もっと気軽に扱えるように、ストラップをカスタマイズしてみました。

Papilio-ph1

 

 そんな、4年間使い続けてきた相棒、PENTAX Papilio IIに今回、ちょっとアレンジを施しました。
 本機には小型の双眼鏡には珍しく、三脚穴がついてます。そこにDリングのアタッチメントを装着し、自作のストラップ――といっても、パラコードを適当な長さに切り、コードストッパーを付けた簡単なもの――を通してみたのです。

 

 前述の通りPapilio IIは軽い機種なので、付属のストラップで首からかけて使っていて、それで十分な使い勝手ではあるのですが。ただわたしはふだん、Nikon Coolpix P1000という、レンズ一体型の1.5kgのカメラを肩掛け、もしくは斜め掛けして使っているため、より全体的に身体への負担を軽く感じられるように、Papilio IIを斜め掛けしたり、シチュエーションによっては首からかけ直したり、気軽にできないか?
 ――そう考えて今回辿り着いたひとつのソリューションがこの方法でした。

 

 「この三脚穴、何かに使えないかなァー---、」と4年間、ずっと考えていたのですが、つい先日、わたしの住む街に、実は数年前から素敵なアウトドアショップ(「STOCK OUTDOOR」さん。本当に素敵なお店です。)が誕生していた、ということを失礼ながら初めて知り、伺っててみたところ、いくつかの太さのコードがメートル売りで購入できるということで、見つけたのがこのレッドを基調に、ピンク、ブルーの鮮やかな配色が綺麗な4mmのパラコード。1m110円(購入時)だったので3m購入。
 それからの工程は――、

 

 ・斜め掛けに必要な長さ(ちょっと長めに1.8mくらい)にカット。
 ・近所の手芸店で買った2つ穴のコードストッパー(ちょうど赤があった!)に通す。
 ・三脚穴に取り付けたカメラストラップ用Dリング(エツミ社製)に通す。

 

Papilio-ph2三脚穴に取り付け可能な、エツミ 1/4"スクリュー カメラストラップ用Dリングを装着し、リングにコードを通す。

 

Papilio-ph4パラコードの先にコードストッパーを通し、切れ端を結ぶ。

 

 以上、それだけ。
 自己満足ながら、かなりいい感じに仕上がりました。ちょうどよくコシがあってしなやかなパラコードが服の上を滑らせ易く、斜め掛けのまま双眼鏡を目の高さまで持ってきて覗くこともできるし、ストッパーでの調整もラクなので、カメラ撮影時など首に掛け替えたり、取り回しも良さそう。しばらくこれで使ってみようと思います。

 

Papilio-ph3 (左)コードを短くして首掛け。(右)コードを少し伸ばして斜め掛けに。

 

 STOCK OUTDOORさんも、国内外の様々なブランドや商品を扱った素敵な(3回もそればかり言っていますが)お店で、次は中学に進学する野鳥の会会員の息子とともに、彼のためのバッグでも見に行きたいな、と思っています。

 

・「STOCK OUTDOOR(ストック アウトドア)」さんのWeb Shop。

stockoutdoor.theshop.jp

 

【PENTAX PapilioⅡは、わたしの購入した2018年時では9,000円弱でしたが、2022年2月現在、12,000円前後が相場のようです。】

 

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