ソトブログ

文化系バーダー・ブログ。映画と本、野鳥/自然観察。時々ガジェット。

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自然観察

日々のレッスン #022――天神崎の標高約三〇メートルの日和山を登る

フィクションのような日記のような連載「日々のレッスン」第22回。/天神崎。ここに来るといつも、いつの間にか「ウユニ塩湖みたいな写真が撮れる」ということでインスタ映えスポットとなった岩礁ではなく、後背山である標高約三〇メートルの日和山に登る。

【レビュー】驚異の最短合焦距離50cmで「立体視できるルーペ」な双眼鏡、 PENTAX PapilioⅡのストラップをカスタマイズ。

PENTAX Papilio II。わたしが自然観察で愛用中の双眼鏡です。入門機といっていいモデルですが、軽くて扱いやすいだけでなく、最短合焦距離50cm。近くを見れるのが特徴。このPapilio IIの、ストラップをパラコードでカスタマイズしてみました。

【使用2年レビュー】野鳥観察の足元に最適なシューズ、モンベルの“ラップランドストライダー”

野鳥観察の足元に2年間使い続けているシューズ。モンベルの軽ハイク用シューズ、「ラップランドストライダー」を紹介します。軽快さと防水性、グリップ力も十分で、バードウォッチングには最適な靴のひとつだと思います。

"BirdNerd"#011――車窓から鳥影を探し、カメラを提げて息子と歩く、いつもの週末。(2021.9)

空からの光が繁茂する木の枝で遮られた地面には、暗く湿ったところであたり前に見かける草が生えている。ぼくには雑草としか見えない。草の名前を説明する小さな立札が立っているからここは人口的な場なんだと思った。「イヌショウマ(キンポウゲ科)」。「…

映画『グランド・ジャーニー』――野鳥に安全な「渡りルート」を教える人間の執念。

息子と4年半前に鳥見を始めるまでずっと、音楽好き/映画好き/文学好きのインドア人間だった私には、Fishmans(フィッシュマンズ)”、という大好きなバンドがありますが、今回取り上げる作品は魚ではなく鳥――フランスで“バードマン”の愛称で親しまれている…

YouTube「ソトブログ Channel」開設記念――世界遺産・熊野本宮大社旧社地「大斎原(おおゆのはら)」でホオジロとヤマカガシの対決!

熊野三山の一、熊野本宮大社の旧社地である大斎原で、ホオジロのペアとヤマカガシが対決していました。悠然と、ゆっくりと我が物顔で前進するヤマカガシに、警戒の地鳴きを続けて追い払おうとするホオジロ。とっさのカメラで手ブレしまくっていますが、世界…

絵本『鳥たちは空を飛ぶ』――はじめて空を飛んだ鳥たちが世界を変える。

鳥たちは空を飛ぶ。/風に乗り、陽光を浴び、愉しげに、歌いながら自由に。――そんな書き出しで始まる本書は、わたしたちヒトからみれば羨ましいくらいに自由に空を翔ける鳥たちが、なぜ飛べるようになったのか、本書のことばを借りれば、「あなたたちを飛べ…

レペゼン紀南、インドアからアウトドアに転向したわたしの、GW探鳥記録。

“さんぴんキャンプ”世代のわたしとしては――いや、当時のヒップホップ、日本語ラップについては後追いでしたが――、GWといってもアメリカ村だのモトコー(神戸・元町高架下)だのでレコード、CDを買い漁っているような学生時代でしたが、緊事宣下の2021年黄金…

もっとキラクに更新できればいいのだけれど。――鳥見記録”BirdNerd”を更新しました。

キラクに写真をアップしていければ、と思って始めた、姉妹ブログ「sotowrite」での鳥見ログ。鳥見は息子とふたりで続けていて、ライフリストも増え続けてはいるのですが、なかなかアップできないでいました。それを、今回ひさしぶりに更新。きっかけは、奈良…

部屋のなかで「聴く」探鳥――ピアノと日本の野鳥のコラボレーション、ファビオ・カラムルの『EcoMúsica | Aves』

元々外で身体を動かすよりも部屋のなかで本や映画、音楽に浸ることをよしとしてきたインドア系birderのわたしは、屋外での野鳥観察と同時に、鳥にまつわる作品を見つけては、愉しんでいるのですが、今回は一枚のアルバムを紹介したいと思います。2018年にリ…

3月の晴れた日は、野鳥をもとめて。(サンカノゴイ、ヤツガシラ、クイナ、カヤクグリ……)

わたしが働いている街の近くで、サンカノゴイが見られると聞きつけて、小学生の息子と探鳥行。結論からいうと、サンカノゴイとは出逢えなかったのですが、わたしたちの3月のbirdingは充実したものとなりました。

ハクチョウの歌なんか聞えない――コハクチョウの来訪に寄せて。

今冬は、ここ和歌山ではなかなか珍しい、コハクチョウ一羽が滞在中。ハクチョウというと一般的にはチャイコフスキーのバレエ音楽のように、優雅なイメージがありますが、初めて間近で見るかの姿はとても大きく勇壮で、というより水浴びをする姿はいっそ荒々…

鳥を鳥として描く、鳥の鳥による鳥のための物語――加藤幸子『心ヲナクセ体ヲ残セ』

今回紹介するのは「野鳥フィクション」のなかでも本命中の本命のハードコア、おそらく現代野鳥文芸、あるいは野生動物文芸のなかでも金字塔のひとつであると思われる作品。それが、ある鳥の誕生の瞬間から、渡りの足跡、繁殖、そして死までを「鳥自身」の視…

それはただの夏。――2020年の春から夏にかけて、地元ノ自然ニテ野鳥ヲ見タルコト。

2020年の春から夏にかけては、息子たちと鳥をたくさん見ました。3月から約3ヶ月、学校も幼稚園も休みになって、そんな今年が特別な年だったのか、巷間言われるように“新しい普通”ということなのか、わたしには見通せる力はないけれど、わたしと同時期に鳥見…

「何かが起こるのを待っているけれど、それが何か分からない」――映画『アメリカン・アニマルズ』と画集『オーデュボンの鳥』

例年より短くなった2020年の夏休み。この数年のバードウォッチングの成果をまとめた長男の自由研究を手伝いつつ、私がこの夏に観たのは、“時価10億円以上の鳥の絵”、ことオーデュボンの「アメリカの鳥類」を盗み出す大学生の実話を描いた、映画『アメリカン…

日々本を読むように、メモするように、鳥を見る。――"BirdNerd"(鳥バカ日誌)始めました。

"BirdNerd"(鳥オタク=鳥バカ)日誌始めました。細々とした歩みですが、ちょうどわたしがウェブをサーフして見知らぬバーダーの探鳥録をそっと覗きにいくように――そして実際、初めての探鳥地に行く際には、そうしたものが頼りになります――見られることを願…

いい調子で鳥を見ていられるなら、そりゃ幸せさ。――鳥見実録 #004

一年以上前に終わったとても大好きだったラジオ番組の、エアチェックしたアーカイヴを聴いていたらとてもいい調子でフリースタイルなトークが展開されていて、それに全く影響されていま、わたしはキーボードを叩いています。要するに、いい調子/塩梅で書け…

『Collins Bird Guide(コリンズ・バード・ガイド)』――Amazonほしい物リストから届いた、美しい贈り物に感謝(驚)。

それが届いたときの感激。すなわち、包みを開いてそれを手にして――、掌にその重みを感じ――、顔を近づけて洋書独特の紙の匂いを嗅いで――、そっとページを開いたときの感触と驚きと興奮を忘れないようにしながら、そのとき浮かんだ気持ちをなんとかうまく、言…

こんな夕方に逢えるなら、いつも鳥を見ていたい。――父と子のバードウォッチング・ライフ #003

大阪は長居公園でのレジェンド=叶内拓哉さんとのバードウォッチングの翌日は、長男と二人でご近所ソロ探鳥。とはいえ2年も続けていると身近な場所でも色々と、「ここにはあれがいるらしい」「あの場所のこの季節にはこの鳥が」といった情報が得られるもので…

「大阪自然史フェスティバル」で、憧れの叶内拓哉さんとバードウォッチング。――父と子のバードウォッチング・ライフ #002

自宅からクルマでおよそ2時間。長男とふたり、朝6時に起床して、大阪市、長居公園にある大阪市立自然史博物館で開催される「大阪自然史フェスティバル」に向かう。お目当ては、日本が誇る野鳥写真の第一人者のひとり、叶内拓哉さんとのバードウォッチング体…

オシドリとニュウナイスズメ――あるいは見られずに探しているあいだがいちばんワクワクする、探鳥の不思議。

それほど珍しい鳥、というわけではありませんが、これまで見ることができなかったオシドリを、地元でようやく初めて見ることができました。そしてスズメの騙し絵のような、ニュウナイスズメ。「まだ見ぬ鳥がたくさんいる」という愉しみは、「まだ読んでいな…

休日の鳥見といういつもの愉しみ。あるいは、鳥たちとわたしたちの埋まらない距離。

2週連続の3連休の最終日、秋分の日はなんとか晴天に恵まれ、いつものように息子と近場でバードウォッチングに興じました。この日は、バーダーとして、同時に始めたのにわたし以上に知識も勘も身に付けている小学生の長男だけでなく、わたしや兄の影響で誕生…

鳥たちのSong and Call――『歌う鳥のキモチ』を読んで。

バードウォッチングというと、つい「見る」ことに躍起になってしまうもの。でも街や自然のなかを歩いていて、鳥たちの姿を見かける以上に、その声が、歌が耳に入ってくる。その方が機会としては、ずっと多いはずです。「鳴く」ということを通して音で世界に…

俺たちビッグ・ボーイズ――父と子のバードウォッチング・ライフ #001

私のプライヴェート・ライフで目下いちばんの関心事のひとつであって、愉しみである子どもたちとのバードウォッチングについて、これまで何度もこの「ソトブログ」でも触れてきましたが、結局いま、休みの日というと私は鳥見と、子どもたちとのキャッチボー…

いつもの場所でいつもの鳥でも、カメラと「彼ら」の姿がそこにあれば、なんだかうれしい。(バードウォッチングの愉しみ)

私はそれほどお金にも時間にも余裕のないバーダーですが、息子とともに出掛ける探鳥は、それが近場であっても、遠出であっても、いつも掛け値なしに愉しくて、それが何故なのか、何が、どこかどう面白いのか、簡単に言葉にすることも出来なくはなさそうなの…

ソト家の今月の探鳥地――和歌山・紀中地域の和田不毛と阿尾湿地でシギチ、オオヨシキリ。(2019年4月)

10連休と言われる今年(2019年)のGWですが、私としては初めの3日間だけの休みになりそう――というわけで、遠出とかは出来なさそうなので、近場にある、初めての場所に探鳥に繰り出してみました。いつものように小学生の長男と、幼稚園に通い始めた次男を連れ…

この日々を歌い交わす――新宮市熊野川町で、オオルリのさえずりを聴く。

紀伊山地の山あいの自然のなかでの探鳥会であって、レディメイドなイベント、アトラクションと違って予定調和とはいかないというか、めあての鳥に出合えるとは限らないのですが、今日は歩き始めてすぐに、双眼鏡で青く小さな目標を捉えた息子が、「あそこに…

沖に停泊する自衛艦、超絶ドラミングのコゲラ、月のクレーターくっきり。Nikon P900で拡張した視覚による、日々のスナップ。

最近の愉しみというと週末の息子たちとの自然観察行。というより、このA/W(Autumn & Winter)は長男のバードウォッチング熱が加速度的に高まり、私もそれにつられるように、完全に野鳥撮影に目的をフォーカスしてNikon Coolpix P900という超高倍率コンデジ…

“森の鼻”でクロサギ、シロチドリ。“天神崎”でトビの井戸端会議。

ここしばらくは、週末になるというと、隣町のみなべ町、境漁港のそばに拡がる岩礁地帯、地元で“森の鼻”と呼ばれている場所に出かけています。先日は、クロサギ、シロチドリの姿を目にすることができました。私たちが暮らしているのはそれまでと同じ、ずっと…

Nikon P900デビュー戦:新しいカメラを持って新しい体験、初めての場所での探鳥会。大阪府堺市、大泉緑地にて。

去る2019年2月10日に参加した、大阪は堺市の大泉緑地での探鳥会。自分にとって新しいカメラ、Nikon P900を持って参加した初めての場所の探鳥会では、新しい発見がたくさんありました。