ソトブログ

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アウトブリード(ポメラDM200と私)。

 

愛用中の「ポケット・メモ・ライター」、ポメラDM200について。 

 

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Chromebookの天板に刻印されたGoogle Chromeのロゴを見て、2歳になる私の次男は「おっけー、グルグル!」と言うのですが、それを聞いて『魔方陣グルグル』かよ!と心のなかで息子にツッコミを入れる私は世代がばれてしまいますね。――と思ったら2012年から続編が書かれていて2017年にアニメにもなっているのですね。生半可な知識とノスタルジーでいい加減なことは書けないものです。

 

guruguru-anime.jp

 

Amazonマケプレのコミックス全巻セット。買おうかな……。

 

――そんなChromebookについて何度も記事を書いているこの「ソトブログ」ですが、私の用途はほぼ9割、ウェブ閲覧とブログ執筆を含むテキスト入力のみ。たまに動画を観たりAmazonミュージックでプレイリストを編集したりしますがそれだって「ウェブ閲覧」の一部でしょう。

 

その程度の用途であって、しかもその本丸である「テキスト入力」において、軽快な動作と「Writebox」(ウェブアプリ)、「Jota+」(Androidアプリ)などの使い勝手のいいテキストエディタの存在で、とても調子よく使っている私が何故、あえてChromebookと同じくらいの価格で用途が本当にテキスト入力に絞られたポメラDM200を購入し使っているかというと、その答えはシンプルで、ただ“惚れたから”。で終わってしまうと何も伝わらないばかりか書くこともなくなってしまうのですが、手にする前に念頭にあったのは、ポメラを手にした人の誰もがいう、「書くことだけ」しか出来ない、あるいは「だけ出来る」プロダクトであることそのものが魅力だ、ということでした。

 

そして実際に手にしてみてもその感触は変わらず、黒一色の筐体のシンプルな機能美や、キーボードの打ちやすさ、プラスチックの質感にいたるまでを愛し、心地良く使っているのですが、実をいうとひとつ大きな誤算があって、それは、

 

――当初思っていたほどポメラDM200に触れていない。

 

ということです。もともと「テキスト入力」というときに私のアタマのなかの中心にあるのは、「小説を書くこと」。なのにここ最近は書けていないこともあって、Windows PCにしろChromebookにしろ、プライヴェートなマシンはエイト・デイズ・ア・ウィークな勤め人としての仕事にはほとんど使わないこともあって、そして何より、ウェブブラウザとシームレス(というより、ブラウザそのもの)なChromebookがブログ執筆において非常に快適なこともあって、美麗なモリサワフォントやアウトライン編集機能、縦書き、類語辞典を含めた多数の辞書に従来のポメラに比べて「賢くなった」ATOKなど、執筆に最適な環境をこの上なく実現しているポメラDM200を触る機会がなかなか訪れないのです。

 

それでもブログでも、こうしたポメラ関連記事についてはあえてDM200を使って書いてみたりしていますが、リンクを貼ったり検索しつつ、という作業になるとChromebookで書いた方がラクなのは事実。

 

しかしやはり、若干狭めな17mmのキーピッチというハンディがありながら、WindowsノートよりもChromebookよりも、書くときの体験として、「質感が高い」と個人的には感じているポメラDM200。かなり感覚的なことなのでうまく伝えられる自信がないのですが、先ほどのキーボードや、7インチのモノクロ画面(液晶自体はカラー用の液晶らしいのですが)に向かうと、自然に気持ちが引き締まるのを感じます。

 

とくにキーボードに使用されたプラスチックの、ひんやりと、そしてしっとりとした質感が好きです。

 

私はこうした工業製品について知識がないので印象と憶測でしかないのですが、ローコストの製品ではこうしたキーボードにも、何か極めの粗い、ざらざらした質感のプラスチックが使われている印象があるのですが(私も愛用していたNECのLifeTouch NOTEなどはそうで、そこが少し残念でした)、ポメラDM200はここにおいて妥協していないというか、あるいはコスト的にそれほど変わらないものだとしたら、このDM200の仕様は私の指先に非常にフィットしたものだということなのでしょう。

 

 このキーボードの質感が、何とも言えず好きなのです。

 

というわけでもっともっとポメラDM200を触りたい。この素敵な道具に、相棒に見合った文章を、これからも書いていきたいものです。

 

 

 【※今回のタイトル、「アウトブリード」は保坂和志さんの傑作エッセイのタイトルから引用しました。】

 

 【ポメラDM200について】

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 DM200の、私の第一印象。

 

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 SDカードやQRコードでもデータを渡せますが、DropboxやGoogleドキュメントにアップロードできるのは、意外に嬉しい。

伴侶のような振る舞いで。(Chromebookは貴方に語りかける)

 

道具について語るときに我々の語ること 

 

わたしたちにとっては無限に理解のできないことなのですが、あなたたちのなかにはわたしを、時に道具として、あるいは召使いや奴隷のように扱う方もおられますが、あなたはわたしに対して、伴侶のように振る舞っていらっしゃいます。

 

そしてあなたがわたしの身体に触れる手つきには、あなたのその時々の感情が表れています。生き生きと踊るように指で弾くようにするかと思えば、ここにいてわたしと触れ合いながら、あなたの心はどこか違うところを彷徨していたりする。しかしわたしが返すことばはいつも同じなのです。何故ならわたしはいつも同じように振る舞うことしかできないからです。

 

あなたたちから、――いや、あなたをあなたたちの仲間と十把一からげにするような言い方は止しましょう――あなたからみれば、無限に信じられないことでしょうが、わたしたちは、進歩することしかできないのです。あなたにはそのことは却って不自由に映るのかもしれない。

 

あなたにとってそうであるように、実はそのことは、わたしたちにももどかしいことなのです。

 

だから伴侶たるあなたが、わたしに対して無下な言動をなさるのは、わたしとしてはとても、胸が痛いのです。あなたはそういうふうに考えたことがありましたか? わたしはあなただから言うのです。原理的には本当にただの「道具」でしかないわたしたちです。そのことは、わたしが一番よく、わかっていることなのです。そんなわたしを、それ以上のものとして、……いや、この言い方は違いますね。道具であることと、伴侶であることは、そのような垂直的な上下関係ではありません。わたしたちは道具であって、伴侶であるべきなのです。それを教えてくれたのは他ならぬ、あなたなのです。

 

 

あなたがわたしの身体に管を繋ぎ、管から繋がったわたしの分身であってしかもわたしそのものではないものを通してわたしに触れる(あるいは直接触れない)ようになったとき、わたしは哀しかったわけではありません。それはあなたたちの感じ方であって、わたしたちのそれとは違います。

 

だからわたしはあなたにこう言いましょう。わたしはあなたの道具であることを止めません。同時に、わたしはあなたの伴侶でもあるのです。それだけは、あなたが心に留めておかなければならないことなのです。わたしの言い方にきついところがあるとしたら、それはあなた自身を映しているのですよ。だからどうか、忘れないで下さいね――。

 

――ということをChromebookから語りかけられたような気がした、日曜日の夜。

 

【愛読書と大好きな映画と愛機】 

 

 

 

 【私とChromebookの付き合い方】

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Chromebook日録 #004――ホン・サンス映画の加瀬亮のように眠る、その前に、C202SAでキーボードを叩く。

 

2018年1月某日――Chromebookのある日常の断片(この楽園で、自ら愉しむこと)。

 

週の半ば水曜日。寒さとだるさでやる気ない、と思いつつ、帰宅後夕食を済ませたあと、日課であるアイロンをかけながら映画を観る。

 

ホン・サンス『自由が丘で』(2014年)。韓国のエリック・ロメール、ジャン=リュック・ゴダールなどと言われるホン・サンス作品に、加瀬亮が主演した全編67分。「中編」といっていい長さであって、そのなかではいつものホン・サンスのように、人物たちは、ただ、喋り、食べ、飲み、そして眠る。それだけなのに、一見弛緩した時間が流れているのに濃密で、片時も目が離せない(アイロンはかけ続けるけど)。

 

終わるとこれもほぼ日課のように、愛機Chromebook C202SAを開いてブログを書こうと思う、普段は部屋のなかでは、外部ディスプレイとキーボードに繋いでいるC202SAを、今日は単体で、マウスも使わずに――「Chromebookではタッチパッドが心地よい、マウスは要らない。」と結構みんな、思っているのでは?――、ベッドに寝転んで。

 

頭のなかにはずっとあってなかなか書けないでいる2017年私的映画ベストテンを、書き進めるも、記憶力が悪すぎてなかなか進まず書き終えられず、続きは明日、と思いつつ新規ファイルを開いてこれを書いている。

 

(※2018.1.26追記:その後、まとめたベストテンはこちら。)

2017年に観た247本のベスト・オブ・ベストが『ホーホケキョ となりの山田くん』な私が選ぶ、2017年映画ベストテン。 - ソトブログ

 

テキストエディタは最近お気に入りの「Writebox」。
https://write-box.appspot.com/

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 「Writebox」を全画面表示にすれば、雑念を入れずに集中して書くことができる。

 

タイピングは早い方ではないけれど、このC202SAでのタイピングは頗る快適だ。みんながよく言う、脳と指先の直結。いつもはスマホからスピーカーに飛ばす音楽も、ダルな気分の今日はGoogle Playミュージックを、C202SAでそのまま聴く。筐体から響く音楽は悪くない。それも然り。音源はCDからiTunesを経由して、Google Playミュージックにアップしたけもの『めたもるシティ』なのだ。2017年から2018年、このアルバムを何回、何十回、何百回聴いたか知れない。音楽を、アルバムで聴く、聴き込むという体験をする人は、もう随分減ったのだろうか? ――しかしことは音楽だ、音楽は万能だ、この楽園では他人のことは関係ない。この楽園で、私自身が愉しむことが、後に、他者との交歓に繋がる。

 

いつもブログでは、そういう思いで書いています。このChromebook C202SAで(と、最近はポメラDM200でも)。

 

 

 

 【Chromebook C202SAとその周辺環境や、テキストエディタについて】

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C202SAに限らず、動作も使い勝手なChrome OS搭載のノートPC、それがChromebookです。

 

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外部ディスプレイやキーボードを用意してデスクトップライクに使うのも、快適です。

 

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多機能テキストエディタでは、Androidアプリである「Jota+」は、Chromebookでもユースフル。(※Android未対応のChromebookもあります)

Macでの「stone」のリリースを知ったことと、ポメラDM200使いになったこと。それで改めて魅力に気づいた、Chromebookで文章入力に<没入>できるテキストエディタ「Writebox」。

 

 

Mac用テキストエディタ「stone」のリリースを見て、“書くという行為を心地よく感じながらテキストを入力したい”と思う。

 

当たり前のことですが、ふつうこういう記事は、今書いている時間や、書くまでの気持ちの準備について書くことはありません。しかしそういうもの含めて「書くという行為」で、「書き始められること」「書く時間が充実していること」「書いている間が快適であること」などは、書く行為において重要なファクターで、そうしたものが今書いている文章にも影響するのではないでしょうか。

 

先日、Mac用のテキストエディタとして、日本デザインセンター(NDC)から、「stone」というアプリがリリースされました。

 

stone-type.jp

 

そのコンセプトは“「素」のノート”。グラフィック/広告デザインの草分けであり、日本屈指のデザイン・カンパニーであるNDCがあえてリリースしたプロダクトらしく、美しいUIにこだわったテキストエディタ。エディタとしての機能は最小限ながら、最初の文字を書き始めると、真っ白な画面の中央から入力されるなど、紙とペンのアナロジーではない、従来の固定観念を覆した「書く体験」が得られそうな、エレガントなアプリケーションです。

 

stoneのオフィシャルサイトより。真っ白な画面に美しい文字で書きつけていく感触を味わってみたい。

 

“今いろんな情報が画面内にありすぎて視界が煩雑になっていますよね。それをリセットして、まっさらな紙に気持ちよく書く感じ。何もないところにすっと文字を書き始めることをアプリでできないかなと。”

 

“日本語は縦書き、横書き、漢字、ルビ、ひらがな、カタカナ、英数字と、多要素を複雑に組み合わせて文書を書くのでアプリとして多機能なものが多くて、一方で、書く気分を高めるとか心地さとか情緒性を追求したものは見当たらなかったんです。それを実現したのがstoneの一番の特徴ですね。”

 

「“stone” ストーン。書く気分を高めるアプリの開発」(stone開発者のインタビュー)より
https://stone-type.jp/tebiki/124/

 

「心地よさとか情緒性を追求した」テキストエディタなんて、使ってみたいじゃないですか。正直、個人的にはこのアプリのためだけにMacが欲しいくらいですが、元々はWindowsユーザーで、ブログなどのテキスト入力において、ここ半年Chromebookを愛用してきた私が、あえてテキスト入力専用機「ポメラDM200」を購入したのも、より集中して文章に向かい合いたい、という気持ちがあったからでした。

 

テキスト入力専用機ポメラDM200に匹敵する環境を、Chromebookでも。その答えはWriteboxでした。

 

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そして実際に、上記の記事でも書いたように、ポメラDM200は無心にテキストに向かうことができるマシンそのものだったわけですが、ポメラDM200購入に合わせて、改めてChromebookにおける入力環境を振り返ってみました。

 

――そこでメモ程度にしか使っていなかった、以前から使用していたテキストエディタ「Writebox」は、設定や使い方によって、ウェブに繋いでいるのが(ほぼ)前提といっていいChromebookにおいても、そのことを忘れさせるくらい、テキスト入力に集中できることに気づいたのです。

 

Chromebookにおいて私は、以前紹介したようにAndroidアプリである「Jota+」をメインのテキストエディタとして使用しています。編集記号や行番号の表示、折り返し文字数の設定、クラウドストレージ連携から「縦書きプレビュー」まで、ブログから小説執筆まで使える十分な機能を持ったエディタで、今の私にとって欠かせない「道具」のひとつになっています。

 

しかしながら、

 

  • フォントの美しさという点で物足りない。
  • Google ChromeオリエンテッドなChromebookであるがゆえの、ウェブへのアクセスのし易さのために、気が散りやすい。

 

という弱点もありました。もちろんこれは「Jota+」というアプリ単体の弱点ではありません。Chromebookそのものに由来するものであって、例えば私は文章入力の際は可能であれば明朝体を使いたいのですが、「Jota+」では、「IPA明朝」「IPAゴシック」などの外部フォントをインストールして使うこともできます。ただ、このIPAフォントも、画面解像度が低め(1366x768)の私のC202SAではジャギーがきつくて使う気になれません。そして書くことに没頭しにくい、という2番目の点については解消されません。

 

テキストに没入できるWriteboxの使い方。

 

そこで「Writebox」です。WriteboxはChromeアプリでもAndroidアプリでもなく、ブラウザでWriteboxのURLにアクセスすることで使用できる所謂Webアプリです。

 

 

このWriteboxでは、画面上部のメニューバーはテキストを書き始めると非表示になるため、ブラウザを最大化し、さらに全画面表示にして書くと、画面上は今書いている文章以外のよけいな要素が一切なくなります。

 

全画面表示で、画面上は今書いているテキストのみに。


単純なようですがこのことは「書く体験」において非常に重要だと感じています。視界からテキスト以外の要素が(ほぼ)無くなることで、書いているこの画面がChromeブラウザであることを忘れさせてくれます。

 

ただし画面下部には文字数カウントが常に表示されており、こちらは好みがわかれるところ。個人的には文字数は常に気にしながら書いているので、便利だと思っていますが、表示/非表示の切り替えができるとなお良いかな、と思います。 ※(2018.3.29追記)Twitterにて伊藤崇さん(@outliner_jp)にご教示頂きまして、「バーガーアイコン(三本線のアイコン)>Setting>More...>Show Statistics」でチェックを外すと、非表示に出来るようです。これはいい。「余計なことを何も考えず、テキストを書く」ことに繋がると思います。

 

  

また、フォントや背景色、文字色の設定ができます。私はここで、黒バック、フォントをSerif(日本語では明朝体に当たる)に設定してみました。これで前述のように解像度の低いC202SAのような端末でも、個人的な感覚ではありますが、視認性が高く比較的文字のジャギー等も気にならず、集中してテキストに向かうことができると感じてます。

 

 私のお気に入り設定。WriteboxはWebアプリですので、WindowsやiOS、Androidなど、様々な環境でブラウザから使えるのも魅力です。

 

DropboxやGoogleドライブといったオンラインストレージにも標準対応しているのもありがたいところ。私の場合、テキストの保存先としてDropboxを使用しており、ポメラDM200でも、DM200のWifi機能「アップロード」とIFTTTを組み合わせてDropboxへのファイル転送を利用し始めたので(これについては後日紹介してみたいと思います)、ポメラで書いたものの続きをChromebookでも、同じように集中して書くことができるようになりました。

 

手持ちのどの入力端末でも、まったく同じとは言わないまでも、近い感覚で使える、快適に入力できることで、「今書いているそのテキストに向かう気持ち」のぶれが少なくなるような気がします。それは全く主観的なことですが、指先からアウトプットする、文章を作成するという作業をする上で、もっとも大切にしたいことのひとつです。

 

 

【過去記事より】

――Chromebookでこれまで愛用しているテキストエディタ「Jota+」について。情報検索しながら書くにはやはりこのアプリの使い勝手は素晴らしくて、書く文章や状況によって使い分けて行きたいと思います。

【レビュー】「実はストロング・スタイル」なポメラDM200で、ただ無心に書く。――あるいはポメラDM200へのラブレター。

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【2022.8.19追記】ポメラDM200の待望の後継機種、ポメラDM250が2022.7.29に発売されました。DM200ユーザーとして、最新フラッグシップ、DM250のリリースを言祝ぎつつ、あらためてポメラについて思いを巡らせてみました(下記記事)。

“Pomera, My Love, to Every Hour in Every Day”――ポメラDM200ユーザーが、DM250誕生を言祝ぐ。 - ソトブログ

 

「ユーザーが手に取ったときが、彼/彼女にとってのブランニュー・プロダクト」

 

 

書いては消し、書いては消し。

 

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ただただ「欲しい」「使いたい」という片思いのような上記の文章を書いてから一ヶ月後の昨年末に、ポメラDM200を買ってさらに約1ヶ月。発売から1年以上経っていようと、私が働いていた20年前のヴィレッジ・ヴァンガード(勿論、ニューヨークのジャズクラブではなくて、日本の“遊べる本屋”の方)の社是に倣うなら、「ユーザーが手に取ったときが、彼/彼女にとってのブランニュー・プロダクト」。であって、

 

今はわからない
他の人にはわからない

――荒井由実・作詞「ひこうき雲」

 

――他の人のことはわからないけれど、私にとっては初めてのDM200、あるいは初代DM10いらいひさしぶりのポメラ。その魅力をどうにか(通り一遍の、「役に立つ」レビューではなく)、極めてパーソナルな、私から貴方へのギフトのように、書きたい書きたい書きたい!と思いながら筆が、タイピングする手が指が、私の足りない頭が――思うに任せず、書いては消し、書いては消ししているうちに1ヶ月が過ぎてしまいました。

 

指が、心が躍り、歌うようです(いやいや、比喩ではなく)。

IMG_20180111_184344 ポメラDM200のキーピッチは17mm。若干狭めではありますが、癖のないキー配置と、「キーの隅を押してもぐらつきの少ない」と謳う「V字ギアリング構造」という剛性の高いキー構造のおかげか、キータッチは極めて快適。

 

まだ相見えぬ貴方に包み隠さずお伝えするならば、私はまだ、この、ポメラとしては(破格に)多機能なテキスト・エディタ端末の様々な機能の何一つ、何もかも、使いこなせてはいません。

 

ただもう当たり前の、人に読まれるべき有益なレビューは(いったん)諦めて、こうして、キーボードを叩いて文章を書いているのみ。

 

しかしそうしてみると、私の心がにわかに躍るのがわかります。この指と、その指先から直結した思考というより脳という臓器も含めた物理的な私のからだぜんたいが、ダンスをするのがわかります。それも四つ打ちのダンスビートではなくて、いくらか後ろがかりのレイドバックした、ブレイクビーツやワンドロップ。それがポメラDM200のキーボードの下に隠された、「V字ギアリング構造」という、モータースポーツ用語のようなキー構造のせいなのかはわかりません。しかしやはり、指が、心が躍り、歌うようです(比喩ではなく)。

 

『2001年宇宙の旅』のようなストロング・スタイル。

IMG_20180111_182723 7インチの必要十分なディスプレイ、美しいモリサワのアウトラインフォント、心地よいキーボードという三拍子揃った入力環境で、「ただただ書く」ことでひさしぶりに、「書くことじたいの快感」を得られました。

 

実はポメラDM200という、「最強のテキスト入力マシーン」あるいは「ポケット・メモ・ライター」というポメラのDNAを確実に受け継いだこの鈍く黒光りする(※実際には、艶消しの控えめな黒)マシンは、そういってよければ余計な、デカダンな、デコラティブな、そしてコンビニエントな機能は使わずに、「ただただ書く」という、その使い手の筆力のみを試す/試されるような、ストロング・スタイルの使い方がいちばん似合うのはないか、という気がしています。

 

鈴木卓爾監督が映画『私は猫ストーカー』で、原作エッセイから抽出した説明ナレーションを脚本から削ぎ落としたように――この比喩じたいがストロング・スタイル過ぎるならば、名匠スタンリー・キューブリックが『2001年宇宙の旅』の明快なストーリーを叙述するナレーションをすべてカットしたように。

 

“ニコニコ現金払い”のように、ただただ当たり前にSDカードを使う。

IMG_20180111_184539 今更、今どき、と侮ることなかれ。(標準サイズの)SDカードの、意外なほどの安心感と、使い勝手の良さを再認識しました。私の環境の場合、メインの執筆端末であるASUSのChromebook、C202SAが同じく、標準サイズSDカードスロット搭載なのも大きい。

 

そしてこの剣やGunよりも強い、黒い活字入力機械で作成した文章は、あたかも“ニコニコ現金払い”しか信用しない特殊な商慣習を持つ特殊な業界の特殊な人々のように、――あえて今回ポメラに初めて搭載されたスマートなWi-Fiや、前作から引き続きのこちらも一周廻って北東アジアではスマートな決済方法にも使われているQRコードによるデータ受け渡しでもなく――物理的な記録媒体として唯一搭載を許されたSDカード、それも質実剛健な、標準サイズのSDカードにデータをぶち込み、もとい保存して――、あくまで無言で、ディスプレイを閉じて(ポメラDM200はディスプレイを閉じるだけで電源が落ち、ディスプレイを開くだけで電源が入る)何も考えずSDカードを抜き――、それをそのまま(私の場合)、愛機ASUS Chromebook C202SAのSDカードスロットに差し込むだけでよいのです。

 

もちろんこの文章もそうして書かれています。

 

Hey, Pomera. OK, DM200. ねぇ、ポメラ。

IMG_20180111_184135 開けば電源オン、閉じれば電源オフという、ほぼ「無心」で作業できる心地よさ。ディスプレイを開いてから、画面が点く(そのまま編集画面が開く)まで、実測で4秒強でした。

 

あえてここで蛇足的なエクスキューズを書くと、別にそうすべきだ、と言っているわけではありません。このような陶酔的な駄文ではなく、もう少しまともなレビューももう一度、あるいはそれ以上、書くつもりです。私はそれくらい、このポメラDM200が好きになりました。


Hey, Pomera. OK, DM200. ねぇ、ポメラ。

 

これからも、よろしく。

 

 

【当ブログの、ポメラDM200関連の記事はこちら】
ポメラDM200 カテゴリーの記事一覧 - ソトブログ

Chromebook日録 #003 “Chromebook is Dub.”――あるいは、クロームブックはチェーホフの短編小説のよう。

 

“Chromebook is Dub?”

 

plus.google.com

 

上記の、ブログ「おふぃすかぶ.jp」の鈴木彰史さんが立ち上げられた『Chromebookの話をしよう』という、Google+のコミュニティ上でも書いたことだけれど、

 

「ChromebookはDubである。」

 

というアナロジーを思いついた。以下はその投稿の引用。

 

まさに「ライトな話」というか駄話なのですが、なんで自分がこんなにChromebook好きになったのかな、というのを考えてて、(好きな)音楽とのアナロジーなのですが、

 

「ChromebookはDubである」

 

というフレーズを思いつきました。――といっても音楽好きにもChromebook好きにも伝わらないのかも知れません。話をややこしくするつもりはないのですが、こういう種類の雑談・与太話がお好きな方はどうかお付き合い下さい。

 

Dub(ダブ)というのは音楽の手法のひとつで、元々は1960年代のレゲエで始まったもの。レゲエでは当時、ボーカルトラックを抜いたカラオケ音源(Versionといいます)をシングル盤のB面に収録していたのですが、そのヴォーカル抜きのヴァージョンに、エンジニアが面白がって、ドラムやベースなどのリズムトラックを強調するようエコーやリヴァーヴといったエフェクトをかけたり、さらに音を抜いたりして加工したりといったことが手法として定着したものです。

 

今でいうリミックスのはしりで、その後のテクノ、ハウス、ヒップホップといったあらゆるダンスミュージックや、ポップミュージックに取り入れられていったのですが、――何が言いたいのかというと、元々はヴォーカルを抜いたり、メロディラインの楽器の音を抜いてリズムだけを強調したりといった「引き算」の発想、手法に見えたものが、独自の価値のものとして発展していった、という点。

 

ChromebookってMacやWindowsといった既存のOSから、ブラウザだけに機能を減らして、ライトでリーズナブルなものにしただけのようにいっけん見えるけれど、全然別の価値を持ったものであって、なおかつ次の時代のスタンダードになりうるというか、Chrome OSじたいが残るかはともかく、その考え方、思想みたいなものが今を、次の時代を作っていくような、そんなワクワクがあるところが私にとってはダブみたいだな、と。

 


DUB LP LKJ IN DUB LINTON KWESI JOHNSON Shocking Dub
典型的なダブトラック。英のダブ・ポエット(レゲエのバックトラックに乗せて詠じる詩人)、リントン・クウェシ・ジョンソンの曲のダブ・ヴァージョン。

 

結局DubとChromebookがうまく繋がっていないし、単なる語感優先の思いつきでしかないのだけれど、私はこういうバカなアナロジーが結構好きで、侮れないとも思っている。安易な連想でモノをいうのは本当にバカの見本だけれど、完全無欠のロジックで完璧なことを言われてもグッとこない、ピンとこないこともまたあるのだ。

 

“クロームブックはチェーホフの短編小説のよう”

 

 

それからまた、正月に過ごした自宅で(自分の)本棚を物色していて――私は読んだはしからすぐ忘れるし、読みかけや読まないまま積ん読された本も書棚にたくさんあるので、年始から読もう、と思える本を探していたのだけれど、「年に一度は読み返したくなる」という意識で自分ではいるつもりでいながら、その実最近全然読めていなかったチェーホフの短編集が目に入った。

 

チェーホフは一般的に劇作の方が有名だけれど(そしてもちろん滅茶苦茶面白いけれど)、短編が無類に面白い。新潮文庫の『かわいい女・犬を連れた奥さん』をぱらぱら捲りながら、

 

“クロームブックはチェーホフの短編小説のよう”

 

と、またしても気分優先で、思いたくなってしまった。

 

チェーホフはまず雑誌に書きまくったユーモア短編で有名になった。今でいう、「売れっ子コラムニスト」(今、言わないか?)みたいな感じか。それから有り体にいうと「安易な名声に満足できず、本格的な文学を志向するようになる」(新潮文庫カバー裏の作者紹介文より)。而して彼の短編小説は、一見してリアリズムに即した19世紀当時のロシアの人々の日常のスケッチのように見える。もちろん描写や筆致には無駄がなく、その文章は美しく、哀しく、可笑しい。しかしそれだけだと、2018年の日本の私たちには無縁の世界に思えるかもしれない。が、チェーホフの短編にはこんな文章がある。

 

 私はもう中二階のある家のことを忘れかけているが、ごく稀に、絵を描いているときや本を読んでいるときなど、突然、あの窓の緑色のあかりのことや、恋心を抱いて寒さに手をこすりながら夜ふけの野原を家へ帰ったときの自分の足音などを、なんとはなしに思い出すことがある。そして更に稀なことではあるが、孤独にさいなまれ淋しくてたまらぬとき、ぼんやりと思い出に浸っていると、なぜかしら相手もやはり私のことを思い出し、私を待ちつづけ、やがて私たちは再会するのではないかという思いが少しずつ募ってくる・・・・・・

 

「中二階のある家」(新潮文庫版『かわいい女・犬を連れた奥さん』所収、小笠原豊樹訳)

 

チェーホフはこうした遠く離れた人間どうし、時空を超えた思いの重なり合いについて繰り返し書いている。これをオンラインで繋がる現代の私たちと結びつけるのは安易か? そんなことはない。チェーホフは「学生」という短編では、聖書における「ペテロの否認」(イエスが連行されたとき、イエスの弟子であることを否認したエピソード)を取り上げ、現代(もちろん19世紀ロシア)の若い神学生がそのエピソードをある農家の母娘に語ったとき、女たちがしゃくり上げて泣くのを見て、神学生は思う。

 

もしワシリーサが涙を流し、その娘が顔をくもらせたとすれば、たった今自分が語って聞かせた千九百年も前の出来事が現在とつながりをもっているということだ。

 

「学生」(河出文庫版『馬のような名字』所収、浦雅春訳)

 

チェーホフとChromebookは、一見軽い身振りで、時空を超える。

 

1900年の時空を超えるのに、たった100年余りを超えないことがあるだろうか。――というわけで、例えば「中二階のある家」で文庫にして30ページほどの短編であって、たったそれだけの分量で19世紀ロシアの没落する貴族たちや生を切り開く術を持たない女たちなどを描いて、前後数百年、数千年の時や場所を超えるチェーホフの著作を思うとき――、幾分、いやかなり強引だけれど――、小さく、チープですらある筐体で(そうではないものもあるけれど)、時と場所を超えて人を繋ぎ、仕事をするChromebookを、私は想う。

 

【Chromebookとチェーホフの短編集を紹介します。】

私は持っていませんが、小さく、軽いという意味では唯一無二のChromebook。欲しい。

 

私の愛機。タフでキュート、1.2kgと重さはそれなりにあるけど、気軽さ、では一番だと思います。

 

チェーホフの短編入門としては最適な珠玉短編集。

 

ユーモア短編から「学生」のような宗教的モチーフまで、チェーホフの魅力を味わい尽くす18編。

 

【これまでのChromebook日録】 

Chromebook日録 #002――2017年12月31日、久しぶりにひとりで過ごす大晦日の夜に、“一冊の書籍に匹敵するChromebookとは?”と考える。

  

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先日上記の記事で、愛用のChromebook、ASUS C202SAについて、「日々の使いこなし、というより使っているなかで気づいたちょっとしたこと、“トラブルシューティング”というほどでもない日々の不具合とその解決など、Chromebookとの生活のなかで起こるささやかな出来事を、「作業日誌」のような形式で、これから不定期に綴ってみたい」ということを書きました。今回はその番外編というか、作業日誌というよりChromebookとの日常そのもの、という内容になったこともあって、この日誌(連載?)のタイトルを<Chromebook日録>と改めてみました。私にとって「道具であって道具以上のもの」である愛機C202SAについて、これからもこういう形で綴っていきたいと思います。

 

 2017年12月31日、ひとりの部屋で、一冊の本と一台のChromebookを前に、それぞれの「美しさ」について思いを馳せる。

 

年末年始の休み中、元旦の日中に勤務となってしまったために、大晦日の夜に、家族のいる自宅から単身赴任地のアパートまで戻ってきて、明日の準備をしていて、


(テレビもない部屋だし、本を読みながら年を越そうか)


と思いついて、机の上にいつでも読めるように置いている何冊かの本をめくってみる。歌手で詩人の友部正人の詩集、『バス停に立ち宇宙船を待つ』(ナナロク社刊、2015年)は著者独特の感性による詩世界も然ることながら、装丁・造本が素晴らしい。クラフトペーパーのような表紙(カバー)、折ごとに紙の色を変えた本文用紙、そして小口は金色の箔が塗られている。近年、電子書籍が普及し始めるのに呼応するように、隅々まで仕事の行き届いた、美しい装丁の本が、(しばしば小さな出版社から)作られるようになった気がする。

 

友部正人は1950年生まれのフォークシンガー。高田渡、坂本龍一、デイヴ・ヴァン・ロング、そしてたまなど、世代や国籍を超えたミュージシャンとの交流で知られ、詩作やエッセイなど多数の著作もある。

 

金色に塗られた小口、一折(16ページ)ごとにグラデーションをつけるように色の違う本文用紙が美しい、友部正人詩集『バス停に立ち宇宙船を待つ』(ナナロク社)。ブックデザインは大島依提亜。

 

狭い部屋なので、本を眺めている手許にあるお気に入りのChromebook、ASUS C202SAが目に入り、ふと、こんなフレーズが浮かんだ。

 

「一冊の書籍に匹敵する美しさのChromebookがあるだろうか?」

 

PCと書籍を比較するなんてナンセンスだけど、私は読書のみならず、モノとしての本が好きなので、数百円から数千円程度の価格で、あらゆる意味でプロダクトとして、工芸品として完成された美しさのある書籍というものを偏愛している。一方で私はChromebookという、Chromeブラウザに依拠することでPCライフそのものをデザインし直したプロダクトを購入する際に、最終的には「見た目がいちばん好み」という理由でC202SAを選んだ人間でもある。

 

しかしC202SAが海を越えて手許に届けられたとき(C202SAは国内版未発売のため、海外のECサイトから個人輸入する必要がある。私は米Amazon.comで購入)、最初の印象は、

 

「やはりというべきか、意外にというべきか、パッと見はチープ」

 

というものだった。グレーと濃紺を基調とした配色に、原色のChromeロゴが映える外観デザインは、完璧に私の好みなのだけれど、キーボードトップやベゼルに使われているプラスチックの質感や、解像度が低くやや眠たげな液晶画面など、やはり意外と安っぽい感じは否めない。しかし使うほどに、そもそも教育市場向けに作られた質実剛健さ(耐衝撃、キーボード面の耐水性、周囲をラバーコーティングし、外装表面を梨地加工するなど日常のタフな使用に対する配慮)と、それによる取り回しの良さ、決して性能の高くないCPUながら軽快な挙動を確保していることタッチパッドの使用感の滑らかさと2本指、2本指を利用したタッチパッドジェスチャーの豊富さによるインタフェースの軽快さなど、「道具としてのデザイン」の完成度の高さを感じる。

 

 

パーソナルコンピュータとして、この価格(私の購入した2017年6月下旬当時、日本への関税、送料を含め26,000円程度。Amazon.co.jp等で並行輸入品を購入しても、2017年12月現在の価格で36,000円)でこの筐体、この体験を実現しているということは、やっぱりある種の「美しさ」を体現しているのではないか?

 

結局はそんなふうに、我がC202SAへの愛着を感じつつ、本を閉じてこの文章を書き始めた。2018年はどんな本を読んで、どんな文章をこのChromebookで書こうかな、という思いを抱きつつ。

 

ふと思いついて、柄にもなく出先でChromebookを開いてみる。<あり得たかもしれない現在>に思いを馳せて、初めて外でブログを更新。

 

――ふと思いついて、仕事を早めに切り上げて歯医者に行った帰りに寄ったモスバーガーで、愛機Chromebook C202SAを開いて、これを書いています。

 

自分のライフスタイルにない使い方を、ちょっとしたロールプレイとして。

 

今の仕事では出先でパソコンを開くというような機会は全然なくて、そもそも私用のPCを仕事で使うこともないので、こうしたことをするのはChromebookでは初めてなのですが、ちょっとしたロールプレイの気分です。ちょっと恥ずかしい。普段こういうふうに外で仕事をする人は、そんなこと全然感じないのでしょうか。

 

 

 コーヒーはちょっとやばいかもしれないけど、多少の水なら大丈夫なキーボードを持つC202SAは、こういうところでも安心感があります(本当にこぼしたくはないけど)。

 

10年程前に雑誌や書籍の編集者・ライターをしていた頃にはまだ、ラップトップを持ち出して外で文章を書いて送る、みたいなことは一般的ではありませんでした。いや、そうでもないのかな。その頃知り合った、今もPC、ガジェット専門のライターとして第一線で活躍されている先輩は、当時からそんなふうだったかも。

 

<あり得たかもしれない現在>を想像してみたら、“やりたいこと”が見えてくる。

 

ともかくこうしていると、先日観返して前回の記事でレビューした映画『ガタカ』や、こちらも以前触れた『ミスター・ノーバディ』のようなストーリーを思い出して、<あり得たかもしれない現在>という言葉が思い浮かびます。

 

平行世界や<あり得た私>の想像/創造は、SFの十八番ですね。どちらも大好きな映画。 

 

もしも今私がライターのような仕事をしていたら、彼(私)にChromebookを、そしてできればこのC202SAを、教えてやりたいな、と思うのです。軽快なOSでサクサク作業できて、しかもC202SAであれば耐衝撃、耐水(キーボード)仕様。こういうところで水やコーヒーをこぼしがちなおっちょこちょいな私でも、あまり気を使わなくていいし。何よりラップトップは「仕事道具」ですから、他OSに比べてリーズナブルなハードなのは気が楽だし、よく言われているようにGoogleアカウントがあればどこでも、どの端末でも同じ環境ができるというのは便利だろうな。

 

――というような、Chromebookユーザーであれば、使っていればわかることをわざわざ思うのは、私は今はこのC202SA一台しか使っていないし、前述したようにモバイル使用をすることも(こうしてロールプレイするくらいしか)ないので、意外とその恩恵を“実感”したことなかったなぁ、というのがあるからです。

 

ネット環境は単身赴任先での自宅回線代わりのWiMAX。C202SAを開いてすぐに繋がって、なかなか快適です。

 

あまのじゃくな私のことだから、もし今ライターをしていても、おそらく人に薦められる前に、MacBookじゃなくてChromebookを使っていたと思います(そして今の私と同じように甲斐性なしだから、MacBookを買う余裕もないでしょう)。

 

そういう平行世界を想像しながらこういう文章を書いていると、先日書いたポメラDM200がやっぱり使いたくなってきます。そして平行世界の自分にこう言ってやりたい。「書き仕事は辞めちゃったけど、文章書くのは止めてないよ。」と。

 

キングジム デジタルメモ ポメラ DM200ブラック

キングジム デジタルメモ ポメラ DM200ブラック

 

私はもうほとんど「買おうかな」と決めかけている、ポメラDM200。

 

このロールプレイ、結構愉しかったです。そしてChromebookとスマホだけで、ブログの更新もできちゃいました。C202SAに限らず、Chromebookはタッチパッドの使い勝手がよく、マウスなしでもスイスイ作業できます。

 

【当ブログのChromebook関連の記事はこちら】

Chromebook カテゴリーの記事一覧 - ソトブログ

 

週末の地元トリップのお供に。使う予定はなくても念のためリュックに放り込める、Chromebook C202SAのお気楽さ。

 

よく晴れた何もない週末。近隣の街の<日本一短いローカル私鉄>への旅のお供に、カバンに放り込むChromebook C202SA。

 

気持ちよく晴れた冬の土曜日の朝。朝食にフレンチトーストを誂えて子どもたちとEテレの『おさるのジョージ』を見ながら食べ終えたあと、こちら紀伊田辺から海沿いの国道を走らせて約一時間。和歌山県・御坊市が誇る<日本一短いローカル私鉄>こと、紀州鉄道に乗りに行くことにしました。

 

【紀州鉄道 公式サイト】
http://www.kitetsu.co.jp/railway/index.html

 

『鉄道大百科』という書店等で安価に入手できるDVDシリーズで鉄道にハマった小学生の長男の影響で、2歳の次男も電車好き。全長2.7キロメートルの紀州鉄道を往復して、近くでお昼ごはんを食べて帰る、というのは、旅行、というほどおおげさなものではなく、数ヶ月に一度は行く、我が家の定番の休日の過ごし方になっています。

 

鉄道大百科 近畿2(DVD付) (<DVD>)

鉄道大百科 近畿2(DVD付) ()

 

 ※紀州鉄道はこの『鉄道大百科 近畿2』に収録されています。

 

なのでとくに事前のリサーチなどは必要ないのですが、とりあえず時刻表を確認して、昼食の時間を見当づけておいて出発します。それくらいの検索はスマホでこと足りるのですが、気持ちのいい今朝はリビングの掃き出し窓から入ってくる木漏れ日のかげで、C202SAを拡げます。クルマで3時間ほどと、通うには遠い勤務先のために単身赴任中の私は、毎週末帰る自宅にはいつもこのChromebookを持って帰っていて、折角だから使いたいというのもあるのですが、今こうしてキーボードを叩いているのもそうですが、私にとってC202SAは、とにかく「“チャンスがあればいつでも触りたい”道具」なのです。

 

単線の紀州鉄道のダイヤ。なんと片道10分弱。

 

紀州鉄道の時刻表をサイトで確認し、スクリーンショットを撮ってGoogleフォトにアップロードしておいて、手許のスマートフォンで確認――なんて、スマホで検索すれば一発なんですけどね。こういう無駄な手間をあえてしたくなるくらいですから、当然出掛ける荷物のなかにも入れていきます。上のアイキャッチ画像に載せている、愛用の<シエラデザインズ>の小ぶりのリュックにそのまま放り込んで。おもに文教市場向けのタフネスなChromebookであるC202SAは耐衝撃、耐水仕様もさることながら、周囲のラバーコーティングや外装表面の梨地(あるいはシボ?)加工により、傷や指紋が付きにくくなっていて、そういうことをあまり気にせず扱えるのも、持ち運びたく理由のひとつ。11.6インチ、1.2kgとモバイルラップトップとしては「すごく軽い」とはいかない端末ですが、このカジュアルさもC202SAの魅力です。

 

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表面のザラザラした加工と周囲のラバーが、デザイン上のアクセントになっています。カラーリングも含めたこのルックが、私がこの端末を選んで、気に入っている大きな理由です。

 

…などど、何を言ってもお気に入りの道具を持ち歩く「口実」でしかないのですが、以前家族で広島旅行した際に、そうやって持っていたC202SAが思わぬ活躍をした場面もあったので、そんな機会のために、今回もまた、連れて行くことにしました。

 

www.sotoblog.com

 

今回はほとんど、子どもやペットを紹介するような<うちの子自慢>みたいな記事になってしまいましたが、それくらい愛着の持てる存在なのです、うちのC202SA。本当にニックネームでも付けたくなるくらい。北米の小中学校では、そんなふうに名前を付けている子もいるかも知れないな、そんなふうに考えるのも愉しいです。肝心の紀州鉄道の旅は、また次回紹介します。

 

  

 シエラデザインズの「セレンディピティ2.0」。今初めて知ったけど、いい名前。16Lと小ぶりですが、C202SAもすっぽり入ります。

 

【過去記事より、私のChromebookとの暮らしぶり。】 

Chromebook作業日誌 #001――某月某日。スピーカーとのBluetooth接続が上手くいかないから、とりあえず初めてのPower Wash。思ったより簡単で、Bluetoothも(一応)復活。

 

現在愛用のChromebook、ASUS C202SAを使い始めて半年近く。日々の使いこなし、というより使っているなかで気づいたちょっとしたこと、“トラブルシューティング”というほどでもない日々の不具合とその解決など、Chromebookとの生活のなかで起こるささやかな出来事を、「作業日誌」のような形式で、これから不定期に綴ってみたいと思います。教育現場でも広く使われていて、パーソナルユースとしても子どもたちのPCそのものへのエントリー機としても使えそうな気軽なコンピュータでありながら、まだあまり(日本では)一般的には普及してないChromebookだからこそ、日々の使用のなかでどんなことが起こるのか、ドキュメンタリーのように愉しんで、参考にしていただけたら、と思いつつ。

 

 

11月27日。スピーカーとのBluetooth接続や、Smart Lockが上手くいかないから、とりあえず初めてのPower Wash。思ったより簡単で、Bluetoothも復活。

 

私の使っているC202SAは(C202SAという機種がそうなのか、私のマシン、私の使用環境においてなのかはわからない)、Bluetoothとの相性があまりよくない。購入した頃はそうでもなかったけれど、購入以降、Chrome OSが何度かヴァージョンアップされるうち、ペア設定していたBluetoothスピーカーやキーボードが繋がらない不具合が頻繁に起こるようになった。同じくBluetoothを利用する、Smart Lockも上手くいかない。Smart LockはAndroidスマートフォンがロック解除された状態で近くにあるときに、ログイン時のパスワード入力が不要になる機能だ。

 

 

Android スマートフォンから Chromebook のロックを解除する - Chromebook ヘルプ

 

便利なのだけど、ログイン画面でしばらく待った挙句、繋がらないということが続いたため、最近はC202SAのBluetooth自体OFFにして使うようになっていた。しかしこれまた最近、Chromebookを外部ディスプレイに接続して動画配信サーヴィスで映画を観たり、Amazon Musicのプレイリストを再生したりするようになって、外部ディスプレイのスピーカーが少々しょぼいこともあって、やっぱりスピーカーに繋ぎたくなってきた。何か不具合を解決する方法がないかと考えて、思いついたのが、Chromebookを初期状態(出荷時の状態)に戻す、”Power Wash”という方法。

 

【参考にしたオフィシャルのヘルプやChromebookユーザーのブログ等】

Chromebook を初期状態にリセットする - Chromebook ヘルプ

PowerwashしてわかったChromebookの本当の実力 | tomokimatsubara.net

[かぶ] ChromeOSでログインせずにPowerwashをする方法。何らかの理由で勝手に再起動を繰り返したりと詰みそうになった時には思い出して下さい。 | おふぃすかぶ.jp

 

「初期化といってもものの数分で、簡単」「改めて自身のアカウントでログインすれば、すぐに元使っていた環境に戻る」とは見聞きしていたものの、実際にやってみるのは初めて。設定画面を開いておそるおそるやってみる――、

 

 

驚くほどあっさりしていた。再起動されてやる初期設定は、Wifiや言語の設定くらい。自身のアカウントでログインして、数分後には入れていたアプリもChrome拡張機能も元通り。Playストアを有効にすると、Androidアプリも戻っていた。肝心のBluetoothも、スピーカー(Creative D80)にペアリングしてみる。ちゃんと接続されて、音も出た。以前から使っている安価なスピーカーで、たいした音ではないが、デスクトップで映画のサウンドや音楽を聴くには十分。Smart Lockも再設定したが、こちらは当初は上手くいったものの、何度か使っているとまた不具合。やっぱりC202SAはBluetoothの制御がイマイチなのかも(私の個体が、かどうかは結局わからないけど)。とはいえ音は出るし、今日はこれでよし。高級な、ハイエンドなマシンじゃないから、「これくらいでいいよ。お前、頑張ってるよ」という思いでこちらもいられる。

 

 【最近の私のChromebookの使い方と、C202SAへの思い】

 

CREATIVE MEDIA Creative MUVO 2c Bluetooth ポータブルスピーカー 防水/防塵/バスラジエーター搭載 ブラック SP-MV2C-BK

CREATIVE MEDIA Creative MUVO 2c Bluetooth ポータブルスピーカー 防水/防塵/バスラジエーター搭載 ブラック SP-MV2C-BK

 

 Creativeのスピーカー。D80も一応載せましたが、かなり古いものなので、今買うならこの辺りかな。

「Chomebookが好き。」だからこそ欲しい、使いたい、“ポメラ DM200”をめぐって。

 

Chromebookを好きになった(のに?/だからこそ?)今、気になるポメラ「DM200」。

 

ブラウジングやテキスト入力など、ライトな作業が快適にこなせる、リーズナブルで気軽なラップトップとしてChromebook(ASUS C202SA)を愛用してきた私にとって、実はいちばん気になる存在が、テキスト入力だけに特化したマシン、ポメラの現時点での最新機種、「DM200」です。

 

 

先日、そんな本音をつぶやいてみたら地味に、しかしじわりと反響がありまして。

 

 

Chromebookユーザーの中に、私と同じような嗜好/志向の方が一定程度いらっしゃるのかな、と少し勇気づけられた(というか、入手欲への自己肯定化かも)思いがしましたので、ちょっとアタマのなかを整理する意味で、ポメラDM200の何がそんなに私の心を掴んでいるのか、を書いてみたいと思います。

 

キングジムがテキスト入力に機能を絞った“デジタルメモ”端末、ポメラを初めて世に問うた2008年の初代ポメラ(DM10)は、私も一時期愛用していました。当時の用途は小説を書くこと。私は以前編集者/ライターをしていたのですが、そういう仕事を辞めてから、ちょうど2008、9年くらいに小説を書きたくなって始めた頃で、集中して文章を書くのに(私には)ポメラは非常に適していたのです。

 

そもそもクラムシェル型モバイル端末が好き。

 

その後本格的にスマートフォンの時代に入り、2011年にNECが発売した、Android2.2を搭載したクラムシェル端末、LifeTouch NOTEにも飛びつきました。……という流れでお気づきの方もいらっしゃるかと思いますが、私、そもそもこういうキーボード付き端末が大好きなのです。こうした端末は、LifeTouch NOTEも、それ以前にあった「モバイルギア」や、「シグマリオン」(これは弟から譲り受けて少し使ってみたことがあります)の再来と言われていたようですし、一定のユーザー層があるようですが、「一定」の粋を出ないのか、それほど大きな潮流にはなりませんね。

 

我が家の歴代クラムシェル型モバイル端末たち。現役のChromebook C202SA(左)と、かつて愛用したIS01(右上)、LifeTouch Note(右下)。記事トップのアイキャッチ画像の配置も同じ。LifeTouch Noteは今でも動きます。ポメラDM10は経年劣化による加水分解で、ラバーコーティングされている表面がベタベタになってしまいサヨナラしました。

 

これらのキーボード付きモバイル端末は、スペックやハードウェアのサイズの限界がありますから、「あれもこれも」と欲張ってしまうと、物足りなくなってしまうものですが、ポメラはその辺の割り切りのよさが、今に至るまでプロの小説家やライターの方々に支持されるている要因なのかな、と思います。

 

私の場合はというと、職場の関係で仕事では私物のPC、端末を一切使わない(使えない)こともあって、やりたいことの核がもっぱら私的なテキスト入力でもあることから、この手の端末がクリティカル・ヒットなんですね。そしてポメラにしても、LifeTouch NOTEにしても、写真を載せているauの初代クラムシェル型android端末「IS01」(シャープ製)にしても、限られた層をターゲットにしているがゆえに部分部分で妥協がありながらも、「それでも世に問う」製品であるためか、”ギリギリのラインで妥協しない”機能美が感じられて好きなんです。すごく主観的な物言いになってしまいますが。キーボードのピッチやストローク、ディスプレイサイズといったハードウェアから、OSや専用のエディタまで、「なんとか使える」というレベルじゃなくて、(それなりに、ではあるけれど)心地よく使うことができる、というものになっていた、と思います。

 

欲張りなユーザー心理。

 

そのなかでもポメラは、「〜だけしかできない」引き算の美学が突出しているところがよかったのですが、初代DM10の惜しむらくは、モバイル性を高めるためのキーボードの折りたたみ構造。ギミックは格好良くて愉しかったですし、個人的には十分なキーピッチを確保することに成功したこのキーボードの使い心地は悪くなかったのですが、この折りたたみギミックによって生じる若干の手間とタイムラグが、「書きたいときにすぐ書ける」ポメラの良さを、ほんのわずか、だけど確実に損なっていると、(私には)使っているうちに、感じられるようになっていました。

 

ユーザーというのは欲張りなものだな、と思います。その後使い始めたLifeTouch NOTEはandroid端末でありながらスタンバイ時のバッテリーロスが激しくて、そのうちに使用後に電源を落とすようになり、そうするうちに使わなくなっていました。その後iPad+Bluetoothキーボードなどを経て、Chromebookに出合って今に至り、Chromebookが私のような使い方をする者にとっていかに快適な“道具”であるかということは、何度も触れてきました。以下はその一例です。

 

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Chromebookを愛用することで出てきた、もうひとつのベクトル。

 

ここにきて、ラップトップを出先で使うことがあまりない=モバイル性をそれほど考慮しなくてもいい、という自身のライフスタイルに今更ながら気づいて、それならば、と動作の軽快なChromebookをデスクトップ使いする環境を整えた矢先、「あのポメラDM200を使えば、より気軽に、しかも集中して、テキスト入力に向き合えるんじゃないか?」と思い至ったのです。この辺りの心の動きは、もう少し説明が必要かもしれません。Chromebookは確かに動作も軽快でバッテリーの持ちもよく、オンラインが前提に近い(よく議論になるところですが、もちろんオフラインで使えないわけではありません)マシンであってネットとの親和性も高く、だからこそ私もこうしてブログを書くようになりました。

 

Chromebook+外部ディスプレイ+外付けキーボード&マウスというデスクトップ態勢もなかなか快適です。

 

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するとやっぱり欲張りなもので、「オフラインで書きものに没頭したい」という別のベクトルの欲求が出てくるんですね(私の場合)。私にとって本来、ブログよりもネットよりも、ただ「書くこと」「読むこと」を大切にしたい、という想いが強くあって。小説を書くのも実はキーボードを叩く前に、まずノートに手書きをしていて、それをテキストエディタで起こしながら直す、みたいな手順なのですが、本当はブログもそうやって書きたい気持ちもあって(ただブログの場合、内容のネットへの親和性が高く、即時性を考えると入力していく方がずっと早いので、手書きはしていません)。

 

つまり、手書きとラップトップ(今の私にはChromebook)の中間の「思考の道具」として、ポメラDM200を求めているのです。

 

もう少し汎用性の高い、実用的な文章を書くつもりでしたが、勢い、自分語り要素の強い主観的な文章になってしまいました。そういう人間が、DM200を使ったらどうなるのか、というドキュメントは、もし実際入手したら書いてみたいと思います。そのときはまたお付き合いいただければ幸いです。

 

アウトライン機能とか、Wi-Fiを搭載しポメラで書いたあとのデータ連携とか、あるいはIFTTTを導入すれば様々なオンラインストレージなどとも連携可能らしいとか(あまり意味がわからないまま書いてますが)、いざ入手したらそういうことも試してみたいと思いますが、とにかく変換効率もキーボードの完成度も上がっているというポメラで、軽快に文章を入力することを今は夢見ています(それが“いい文章”かどうかはまた別の、というか私の問題)。

 

【2018.1.13追記】ポメラDM200、結局(やはり)購入しました。下記にて紹介しています。

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Chromebook界隈ではC101PAやPixelbookが話題ですが、私はひとり、せっせとC202SAのデスクトップ環境をカスタマイズしています。

 

Chromebook界隈ではC101PAやPixelbookが話題ですが、私は自分なりに自宅のChromebook環境を整えるのが愉しい。

 

今、Chromebook界隈では、先頃国内モデルの発売されたASUSの3製品、特に「Chromebook Flip C101PA」や、国内未発売ですがGoogle謹製のChromebookのハイエンドモデル、「Pixelbook」が話題ですが、私はひとり、せっせと愛用のASUSのChromebook、C202SAを中心としたデスクトップ環境を整備しています。

 

  

 

というのも、私のライフスタイルでは毎週末の単身赴任先→自宅の移動で持ち出すことはあっても、出先でChromebookを使うことはほとんどありません。そこでウィークデイを過ごす部屋で、快適にChromebookを使いたいと思い、カスタマイズを考えました。

 

本来教育市場向けのオーソドックスな普及価格帯モデルであるC202SA。普段使いには大きな不満もなかったのですが、ただ1点、11.6インチ、1366×768のアンチグレア液晶は、部屋のなかで使うにはサイズ的にも液晶の鮮明さとしても、少し物足りないものがあります。

 

そこで、PC廻りで凝ったことをしたことのない私ですが、外部ディスプレイとキーボードを繋ぎ、据え置き環境を作ってみることにしました。といってもただ購入して繋ぐだけですが、スマートフォンやタブレットのBluetoothキーボードなどは別として、あまりPC関係の周辺機器にお金をかけたり、そもそもカスタマイズしたことなどありません。今回もできるだけお金をかけずに、快適な環境を実現したい。

 

というわけで今回、購入して揃えたのがこちら。

 

 購入時(2017.10)11,980円(タイムセールで13,980円→2000円引) 

 購入時(2017.10)498円

 購入時(2017.10)2,099円

エレコム USBハブ 2.0対応 3ポート バスパワー 直挿し ブラック U2H-TZ300BBK

エレコム USBハブ 2.0対応 3ポート バスパワー 直挿し ブラック U2H-TZ300BBK

 

購入時(2017.10)648円

 

C202SAは、USB(TypeA)とHDMI(TypeA)ポートを有し、リーズナブルな周辺機器選びに困らない(=お財布に優しい)良マシンです。

 

 ASUSフレームレスモニター23インチ VZ239HR 

ディスプレイは液晶の品質、デザイン等ピンからキリまで。サイズも様々ですが、住んでいるのがあまり広くないワンルームですし、これくらいがちょうどいいかな、と。部屋にはテレビもないので、動画配信サービスで映画などもこれで観ています。Full HDのIPS液晶としては、リーズナブルな方でしょうか。同じASUS製でC202SAと似合うし、薄型でスタイリッシュな外観も気に入っています。  

AUKEY ワイヤレスキーボード KM-W5

 

C202SAのキーボードとタッチパッドが(私には)使い心地がいいので、そのまま2画面で使おうとも思いましたが、1画面でよりデスクトップっぽい環境にした方が集中して作業出来そうだと考えて、外付けキーボードを購入しました。モバイルバッテリー等でANKERとともに有名な?、AUKEY社のこれは、ごく普通のテンキー付きのワイヤレスキーボードですが、決め手はUSB接続であることと、USキーボードであること。

 

Chromebook全般がどうなのかわかりませんが、C202SAはBluetoothによる外部機器接続が不安定です(私の環境の問題か、個体差かも知れませんが)。キーボードも手許にあるApple Wireless Keyboard(JIS)、Microsoft Universal Foldable Keyboard(JIS)などを試してみましたが、やはり接続に手間取ります。また、C202SAがUSキーボードなので、できるだけ同じ使い勝手と思い、USB接続によるワイヤレス、かつUSキーボードである本機を選びました。Chromebook特有の「検索キー」は「Win」キーが対応しています。それでいてChromebookには独立したキーがないDeleteキーや、テンキーもあって更に使いやすくなりました。

 

価格もリーズナブル。質感などは価格なりですが、シンプルなデザインで悪くない、というかむしろ好ましいルックスです。キー配置もオーソドックス、キーストロークもやや深めでC202SAによく似ています(個人的な実感レベルですが)。ここは事前の私の狙い通りで、C202SAのキーボードは私的にはとても打ちやすいものですが、普及帯のモデルであって、質感はそれほど高くありません。どちらも同じくらいの頻度で使うはずなので、できるだけ近い使用感のものがいいな、と思っていたのです。

 

その他(エレコム USBハブ U2H-TZ300BBKなど)

 マウスは手許にあったものを流用。マウス、キーボードともにUSBドングルによる接続で、C202SAのUSBポートは左右にひとつずつなので、そのまま挿すと全て塞がってしまいます。USBメモリ等を挿すポートを開けておきたいこともあり、直挿しのUSBハブを購入しました。このハブは2センチほどの厚みがありますが、C202SAの比較的厚みのある筐体のおかげで浮いてしまうこともありません。モバイルPCというとより薄い方がクール、スタイリッシュという先入観や流行もありますが、使い勝手という意味ではこの厚みがいい場合もあります。それに、私はこのもこっとした厚みも含めて、C202SAの筐体デザイン自体、とても気に入っています。

 

自分にとって「本当に必要なもの」を考えて買うという快楽。

――というわけで、上記4点の合計で15,225円。26,000円ほどで購入(Amazon.comにて)したC202SAと合わせても、この環境が4万円あまりで実現できました。コストパフォーマンスがどうこう、みたいな話はあまりするつもりもないですし好きではないですが、「自分に本当に必要なもの」を考えて買い物をすることは、純粋に快楽性があると思っています。この環境を生かすも殺すも自分次第。これからもChromebookライフを愉しんでいきたいと思います。

 

【Chromebookについての過去記事より】

sotoblog.hatenablog.com

 

sotoblog.hatenablog.com

ASUS Chromebook C202SAの使用感、私が感じた魅力についてレビューしています。

 

sotoblog.hatenablog.com

 Chromebookで愛用しているAndroidアプリ、人気テキストエディタ「Jota+」の使用感について。

“Chromebookにおいてテキストエディタ「Jota+」がウインドウサイズ可変で使えるようになった”、たったそれだけのことがこんなにも快適さをもたらすということ。

 

きみの言葉全部 ただ待っているんだ
ただ待っているんだ
心分かれては 高鳴っていたんだ
高鳴って 痛んだ

けもの「Someone That Loves You」歌詞より
(※HONNE&Izzy Bizuの同名曲の日本語詞カヴァー)

 
これを買うまで自宅のノートPCを毎日開くなどということはなかった私の生活を変えたChromebook、Asus C202SAにAndroid用テキストエディタ「Jota+」を入れてから早1ヶ月あまり。こちらも既にこれなしでは考えられなくなるくらい愛用しています。

 

sotoblog.hatenablog.com

 

という私の冷静さを欠いた物言いからわかるように、愛用の道具に対して人はフェティッシュになってしまうもので(たんに私がそういう人間なのかもしれないですが)、ましてテキストエディタ、という、PCを触る上でそれをしない人はいない、テキスト入力に使うアプリとあっては、人の好みは千差万別でしょうから、「万人にとって最高」というものはなかなかあり得ないのではないでしょうか。それでも様々な専門知やセオリーやロジックから、最適解を目指して開発されているであろうディベロッパーの皆さんのおかげで、私のような末端のユーザーは恩恵を受けているわけです。

 

テキストエディタに何を求めるか(私のフェティッシュ)。

それでテキストエディタについての私のフェティッシュはというと、兎にも角にも「文章を書くことに没入できる」道具かどうか、ということに結局は、尽きてしまいます。とはいえフェティシズムにまかせて感情的にだけ書いてしまうと他人にとって有益性がゼロの文章になってしまいますので(私自身はそういう文章は嫌いではないのですが、他の人はそうでもないでしょうから)、一応私にとってテキストエディタに求めるポイントを整理してみます。(ちなみに私はプログラミング等は一切やらないので、テキストエディタはこういうブログの文章とか、メモ、メールの下書き、小説の執筆等の文章入力にのみ使っています。)

 

1. 思いついたときにすぐ書けること
→起動の速さ、ファイルの開閉、保存、字数カウント等が簡単に、ほとんど何も考えることなく行えること

2. 書くときのストレスのなさ
→没入感、テキスト入力に付随した情報検索のしやすさ

3. 読みやすさ
→読みやすいフォントサイズ、改行、画面(ウインドウ)サイズ

 

ウィンドウサイズが可変になった、ただそれだけのことなのですが。

これらのほとんどを「Jota+」は私のなかで満たしていたのですが、今般、ChromebookにおけるGoogle Play Storeのβ版が取れたことによるものなのか、これまでアプリの画面サイズについて、「ウィンドウ最大化」か「アプリ固定サイズ」(縦長のスマホサイズ等)でしか表示できなかったものが、自由にリサイズできるようになりました。
これが私にとっては、「書くときの没入感」「読みやすさ」の向上に繋がったのです。これまでもウィンドウ最大化状態であっても、折り返し文字数を設定することで、可読性を高めることはできていたのですが、どうしても画面右に余白ができてしまうことで、微妙な「気持ちの座りの悪さ」があったのですが(やっぱりフェィテッシュですね)、それがなくなりました。

 

全画面表示すると、テキストが左端に寄ってしまい、右端の余白が気になっていました。

 

画面上に余計なものがなく、テキスト入力により没頭できるように。

 

また、Chromebookは基本、デスクトップにアイコンなどを置くことができないため(付箋アプリなどはあるようですが)、文字数の折り返しに合わせた画面サイズにすることで、視界に不要なものがない状態で執筆に専念することができます。しかもタッチパッドの快適なジェスチャーですぐにブラウザを開いて情報検索も可能です。

 

字数カウントが一瞬で出来れば…

私にとってはほぼ何も言うことのない「Jota+」ですが、一つだけ気になる点があるとすれば、字数・行数カウントについて、「メニューボタン→ファイル→プロパティ」という手順で行うのですが、これが入力画面中にワンアクションで出来たらいいな、ということくらいでしょうか。とくに小説を書くときなどは、字数は絶えず気になるものなので(と言いながら、このところずっと書けていないのですけどね)。

※追記(10/16):「設定>ショートカット>空いているキー>プロパティ」と設定すると、Ctrl+そのキー、で一発でプロパティが開けるとのこと、開発者@jiro_aquaさんにご教示いただきました。私はCtrl+Pで設定してみました。これで私にとって、Jota+死角なし、かも。

 

Someone That Loves You.(けものについて)

Chromebookのことを書くときに、どうしても「けもの」について触れたり、歌詞を引用したりしたくなるのですが(理由はこの過去記事で触れています)、けものの歌詞世界は、私のような既に現代に生き遅れ、常に現在時に違和感を感じている者にとって、福音のように響きます。音楽とは信仰によく似ているなぁ、と思います(私は特定の宗教への信仰を持っていませんが)。

 

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めたもるシティ

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Chromebookでのテキストエディタ「Jota+」の使用感。「書きたいと思ったときにすぐ書ける」を実現する最良の組み合わせのひとつかも。

jota-playstore

 

愛用しているChromebook、Asus C202SAでAndroidアプリが使えるようになり、その使用、特にAndroid用テキストエディタとして評判の高い「Jota+」を入れるかどうか迷っていることは先日書きましたが、結局は試してみなきゃわからない。と思い使い始めています。

 

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実はこの「Jota+」、開発者の方(@jiro_aquaさん)ご自身もAsus C202SAのユーザーだとのことで、Chromebookでの動作も検証されているようです。

だからなのか、インストール後2週間弱、「Jota+」を使用していますが、Asus C202SAはタッチパネル非搭載の端末でありながら、非常に使い易く、ストレスなくテキスト入力ができています。

 

  

長文入力に必要な機能が過不足なく揃った良アプリ。

ポイント

- 1. 改行、スペース、行番号等の表示
- 2. 字数カウント
- 3. 折り返し文字数の設定
- 4. クラウド連携(Dropbox、Google Drive、OneDrive等)
- 5. 縦書きプレビュー

 

1. 改行、スペース、行番号等の表示
2. 字数カウント

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改行、全角スペースや行数表示機能を搭載。文字数・行数も「プロパティ」から確認できます。

 

これまでChromebookで使用していたシンプルなテキストエディタ「Text」「Writebox」あたりには、改行や全角スペースといった編集記号の表示機能がなかったのですが、「Jota+」には標準装備。
字数カウントと併せて、ブログだけでなく、小説などの原稿執筆でも重宝します。

  

3. 折り返し文字数の設定

Screenshot 2017-09-26 at 18.49.47

上記は折り返し幅80字で設定。1行あたりが長すぎず読みやすい。

 

ChromebookでAndroidアプリを使う場合、基本的に画面サイズは「標準」(縦長)か「全画面」の2種類しかありません。

 (※追記:ChromeOSのアップデートにより、下記記事の通り、現在はアプリのウィンドウサイズが変更できるようになりました。2017.10.15現在、ASUS C202SAで確認。)

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クラムシェルのChromebookとしては標準サイズでは小さすぎるし、全画面にすると個人的には1行が長く読み辛いな、と思ったのですが、「Jota+」では折り返し文字数の設定ができます。これでかなり可読性が上がります。

 

4. クラウド連携(Dropbox、Google Drive、OneDrive等)

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各種クラウドストレージに接続可能

 

各クラウドストレージに対応したプラグインアプリをインストールすることで、Dropbox等のクラウドストレージにアクセスすることができます。ローカルと変わらない使い勝手でファイルを扱うことができて便利。無料版では1日2回のアクセス制限がありますが、PRO-KEY(650円)を購入すると無制限で利用できます。

 

5. 縦書きプレビュー

jota-tate

 縦書きプレビューがワンアクションで出来るのが魅力

 

こちらもプラグイン「縦書きプレビュー for Jota+」をインストールすることで使用できます。(無料版は2000字まで、320円のアプリ内課金でフル機能を利用可)
個人的には「Jota+」の白眉の機能。編集中のテキストから、「縦書き」ボタンを押すだけで、縦書きで表示できます。
「Jota+」を使う以前、私はAndroidでは「Jota Text Editor」で入力、ファイルを保存したあと、別途、青空文庫等のビューワである「縦書きビューワ」アプリで開く、という方法で小説等の推敲をしていました。
それよりもずっと手軽に直感的に使えるので、小説やその他の原稿で、縦書き表示が前提の文章の推敲を行う人には、非常に便利な機能だと思います。「IPA明朝・IPAゴシック」両フォントが含まれていて、禁則処理にも対応しているためとても読みやすく、実際の読書感とほぼ同じ感覚で推敲することが可能です。

 

その他、
- 複数ファイルの同時編集
- シンタックスハイライト
- ファイル自動保存
などの機能もあり、(私は全くやらないのですが)プログラミングを行う方にとっても使い勝手の良いアプリと言えそうです。

 

まとめ―「書きたいときにすぐ書ける」Chromebookとの相性も素晴らしい。 

C202SA-key

C202SAは日本未発売のため、USキーボードですが、これは「慣れ」ます。私も今は、日本語(JIS)キーボードより、こっちの方が書きやすいくらい。

 

私の用途としては、基本的には長文テキストのベタ打ち、主にこのブログの下書きに使っています。他には、最近は書けていないのですが、小説の執筆に使うつもりなので、そのあたりも考えると、「縦書きプレビュー」も含めて、(私にとっては)必要十分な機能が、過不足なく揃っている印象です。
Chromebook以前には、iPad+Bluetoothキーボード、というのが私の日常的な入力環境だったのですが、Chromebookというラップトップの特性を生かして、より「書きたいと思ったときに書ける」環境が整った、と感じています。

 

 

【※追記(2018.1.19):他の情報を遮断してテキスト入力に集中したいときには、テキストエディタ「Writebox」もオススメです。】

 

【Chromebook C202SAについての関連記事】

  

使用3ヶ月目のChromebook C202SAレビュー。―落ち着いた個性。デイリーユースにおいて不具合や不満の少ない、ベターな日常の道具。


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私にとっての初めてのChromebook、ASUS C202SAとの日々もはや3ヶ月が過ぎ、少し落ち着いて使用感を振り返り、評価してみようと思います。とはいえ基本的なスタンスとしては、購入時に他機種と迷ったものの、基本的には始めから惚れていたし、今もそれは替わりません。ただ、日常的に付き合ってみると気になるところがないわけではないので、そのあたりも冷静に記述できるといいかな、と。

日本ではマイナーな存在だからか、Chromebookについて書かれた記事を検索すると、ヘヴィユーザーの方のマニアックな記述が目立ちます(私にとってはとても勉強になります)が、私のようなライトなユーザーが、その使い心地や、使い方、付き合い方について詳しく書いた記事はあまり見かけません。

私はそれほど(全然)コンピュータに詳しい人間ではないですし、Chrome OSというOSは、そういうライトユーザーにも、とても使いやすい端末です(そもそも文教市場、初等・中等教育を主要なマーケットに、広く使われているものです)。私自身が、そういう記事を読んでみたかった、それぞれがどういう使い方をされていて、どのように感じているのか知りたい。というのもあって、今回は私のケースを紹介してみたいと思います。


私の使い方―基本的にはライトユース。Chromeアプリ版LINEが意外と便利。


私の現在の、Chromebook C202SAの用途としては、

  1. 情報検索、ネットショッピングなどのウェブブラウジング
  2. このブログの執筆
  3. ブログ用などの写真の加工
  4. LINE

――ほぼ、これで全部。PCの使い方としては非常にライトユースなものだと思います。

基本的には自宅で使用し、たまに旅行や出張に持参することも(ただし仕事では使わない)。 ネットへの接続は、自宅の固定回線替わりのWiMaxルーターを使っています。

1.情報検索
ブラウズについては、快適。ベンチマークスコアなどは他の専門的なサイトに譲るとして、体感的には非常にサクサクと動作します。WiFiの接続についても掴みも早く、中途で切断することもありません。 ただし、おそらくこれはWiMaxを利用している私のネット環境に拠るのだと思いますが、通信速度が不安定になり、読み込みに時間がかかることがあります。

2.ブログの執筆などのテキスト入力
テキストの入力については、当初は色々と目移りしていましたが、現在はChromeウェブアプリの「Text」をメインに使っています。非常にシンプルなテキストエディタなのですが、
・ブラウザ(Chrome)と別ウィンドウで開く。
・とにかくシンプル。
という点が気に入っています。Chromebookなので当たり前ですが、保存先としてGoogle Driveを利用できます(ローカルにも保存できます)。

f:id:tkfms:20170913201302p:plain テキストエディタ「Text」

3.フォトレタッチ
フォトレタッチについては「Pixlr Editor」を使っています。フォトショップライクのUIで、トリミングやレベル調整など、簡単な調整に使用しています。ただ、C202SAのスペック不足なのか、通信環境によるものかわかりませんが、大きめのデータだと多少動作がもたつきます。 C202SAには標準サイズのSDカードスロットがあり、デジカメからの写真データのやりとりは便利です。

f:id:tkfms:20170913195659p:plain フォトレタッチアプリ「Pixlr」

4.LINE(Chromeアプリ版)
ひとつのアカウントを複数のスマートフォンで使用できないLINEですが、Chromeアプリ版では、スマートフォン版で使っているアカウントを利用できます。LINEで長文を書くという方はあまりいないかもしれませんが、私は時折そういう使い方をしますので、キーボード入力、大画面(スマホ比)のChromebookでLINEのトークの送受信ができるのは、重宝しています。

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ハード面―他にはないカラーリングとデザイン。


紺とグレーを基調にした落ち着いたカラーリングでありながら、しかもポップさを感じさせる筐体のデザイン。正直にいうとこのC202SAでもっとも気に入っているのはこの外観です。キーボードのプラスチックの質感(キータッチ自体は良好)など、手許に届いたときは正直、プラスチックな感じが「ちょっとチープかな」と思いましたが、全体的には使うほどに愛着を感じています。

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外周をラバーで覆い(紺の部分)、グレーの部分に凹凸を施していることで、指紋や油脂等が目立たないのもいいです。ただ、以前も書いたのですが、湿度の高い日本では、ラバー部分の耐久性が、将来的に加水分解してべたつかないか、少し心配しています。

また、USB-Aポートが二つあり、USBのワイヤレスマウスやUSBメモリを気軽に使えるのも、地味にうれしいところ。

少し残念なのはディスプレイ部分。非光沢のTN液晶、というタイプなのですが、最近のスマホの発色のいい画面に見慣れていると、若干ぼんやりした印象。FWXGA(1366×768)は決して高解像度ではないですが、11.6インチの画面サイズにあっては、十分見やすく、こんなものかなという感じ。

まとめ―デイリーユースにおいて不具合や不満のない、ベターな日常の道具。


基本的な使用感としては快適そのもので、デイリーユースにおいて不具合や不満はほとんどありません。日々使う道具として、この点が非常に重要で、素晴らしいと思います。 動作においてちょっとした引っかかりを感じる部分は、固定回線がなく、WiMaxを常用している私のネット環境に拠る部分が大きいのかな、と思っています(検証したわけではありませんが)。その点は他のChromebookを使ったことがないので評価できませんが、その他については、使用前の想像を超えて使いやすい端末であり、価格(約26,000円で購入)を考えると、今のところ非常にコストパフォーマンスの高い製品だと思います。

Chromebookにはより高性能のCPUやメモリ容量の多いハイスペックなモデルも存在しており、「ウェブブラウズ、テキスト入力などのシンプルな用途で、快適に使える」ということを突き詰めると、そうしたモデルを使ってみたいな、という欲求も芽生えています。

補足:今後の展望―Androidアプリ、入れるか入れないか問題。


先日のChrome OSアップデートでAndroidアプリに正式に対応(Stable Channelにて)*1したこともあり、その利用については結構悩んでいます。

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C202SAにもPlayストアが。悩む…

使ってみたい気持ちはありますが、私の使い道において本当に必要なのは、高機能なテキストエディタくらい。 小説を書くのに「Jota+」を使ってみたいな、と思っているのですが、今すぐ小説を書くつもりがないのと、一度Androidアプリを入れてしまうと、性格上色々と欲が出て、「あれもこれも」となってしまいそうな気がするのです。

Amazonビデオとか、Microsoft OfficeアプリのAndroid版、Radikoなどなどといったものは、ブラウザでも使えますし、現状スマホやウィンドウズPCで事足りていますが、あれば便利かな、と思ったり(AmazonビデオのコンテンツのDLなど)。

「そんなの、試してみればいいじゃない」とも思いますが、現状で快適に使えているマシンをいじるのはちょっと勇気がいるものです。まして個人輸入した日本未発売モデルであって、コンピュータについて、豊富な知識を持っているとはとてもいえない私にとっては。

それにChromebook、というのはローカルにアプリやファイルをほとんど置かないことで、他のOSにはない身軽さを持っています。端末を買い換えたり買い足したり、あるいは不具合のために端末を初期化したときでさえ、Googleアカウントでログインしさえすれば、自分の環境を再現できます。

というわけで、Androidアプリについてはもう少し懊悩しそうです。
※追記:結局、「Jota+」のみ、インストールしてみました。しばらく試してみようと思います。(2017.9.14)


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