ソトブログ

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「Chomebookが好き。」だからこそ欲しい、使いたい、“ポメラ DM200”をめぐって。

 

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Chromebookを好きになった(のに?/だからこそ?)今、気になるポメラ「DM200」。

 

ブラウジングやテキスト入力など、ライトな作業が快適にこなせる、リーズナブルで気軽なラップトップとしてChromebook(ASUS C202SA)を愛用してきた私にとって、実はいちばん気になる存在が、テキスト入力だけに特化したマシン、ポメラの現時点での最新機種、「DM200」です。

 

 

先日、そんな本音をつぶやいてみたら地味に、しかしじわりと反響がありまして。

 

 

Chromebookユーザーの中に、私と同じような嗜好/志向の方が一定程度いらっしゃるのかな、と少し勇気づけられた(というか、入手欲への自己肯定化かも)思いがしましたので、ちょっとアタマのなかを整理する意味で、ポメラDM200の何がそんなに私の心を掴んでいるのか、を書いてみたいと思います。

 

キングジムがテキスト入力に機能を絞った“デジタルメモ”端末、ポメラを初めて世に問うた2008年の初代ポメラ(DM10)は、私も一時期愛用していました。当時の用途は小説を書くこと。私は以前編集者/ライターをしていたのですが、そういう仕事を辞めてから、ちょうど2008、9年くらいに小説を書きたくなって始めた頃で、集中して文章を書くのに(私には)ポメラは非常に適していたのです。

 

そもそもクラムシェル型モバイル端末が好き。

 

その後本格的にスマートフォンの時代に入り、2011年にNECが発売した、Android2.2を搭載したクラムシェル端末、LifeTouch NOTEにも飛びつきました。……という流れでお気づきの方もいらっしゃるかと思いますが、私、そもそもこういうキーボード付き端末が大好きなのです。こうした端末は、LifeTouch NOTEも、それ以前にあった「モバイルギア」や、「シグマリオン」(これは弟から譲り受けて少し使ってみたことがあります)の再来と言われていたようですし、一定のユーザー層があるようですが、「一定」の粋を出ないのか、それほど大きな潮流にはなりませんね。

 

我が家の歴代クラムシェル型モバイル端末たち。現役のChromebook C202SA(左)と、かつて愛用したIS01(右上)、LifeTouch Note(右下)。記事トップのアイキャッチ画像の配置も同じ。LifeTouch Noteは今でも動きます。ポメラDM10は経年劣化による加水分解で、ラバーコーティングされている表面がベタベタになってしまいサヨナラしました。

 

これらのキーボード付きモバイル端末は、スペックやハードウェアのサイズの限界がありますから、「あれもこれも」と欲張ってしまうと、物足りなくなってしまうものですが、ポメラはその辺の割り切りのよさが、今に至るまでプロの小説家やライターの方々に支持されるている要因なのかな、と思います。

 

私の場合はというと、職場の関係で仕事では私物のPC、端末を一切使わない(使えない)こともあって、やりたいことの核がもっぱら私的なテキスト入力でもあることから、この手の端末がクリティカル・ヒットなんですね。そしてポメラにしても、LifeTouch NOTEにしても、写真を載せているauの初代クラムシェル型android端末「IS01」(シャープ製)にしても、限られた層をターゲットにしているがゆえに部分部分で妥協がありながらも、「それでも世に問う」製品であるためか、”ギリギリのラインで妥協しない”機能美が感じられて好きなんです。すごく主観的な物言いになってしまいますが。キーボードのピッチやストローク、ディスプレイサイズといったハードウェアから、OSや専用のエディタまで、「なんとか使える」というレベルじゃなくて、(それなりに、ではあるけれど)心地よく使うことができる、というものになっていた、と思います。

 

欲張りなユーザー心理。

 

そのなかでもポメラは、「〜だけしかできない」引き算の美学が突出しているところがよかったのですが、初代DM10の惜しむらくは、モバイル性を高めるためのキーボードの折りたたみ構造。ギミックは格好良くて愉しかったですし、個人的には十分なキーピッチを確保することに成功したこのキーボードの使い心地は悪くなかったのですが、この折りたたみギミックによって生じる若干の手間とタイムラグが、「書きたいときにすぐ書ける」ポメラの良さを、ほんのわずか、だけど確実に損なっていると、(私には)使っているうちに、感じられるようになっていました。

 

ユーザーというのは欲張りなものだな、と思います。その後使い始めたLifeTouch NOTEはandroid端末でありながらスタンバイ時のバッテリーロスが激しくて、そのうちに使用後に電源を落とすようになり、そうするうちに使わなくなっていました。その後iPad+Bluetoothキーボードなどを経て、Chromebookに出合って今に至り、Chromebookが私のような使い方をする者にとっていかに快適な“道具”であるかということは、何度も触れてきました。以下はその一例です。

 

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Chromebookを愛用することで出てきた、もうひとつのベクトル。

 

ここにきて、ラップトップを出先で使うことがあまりない=モバイル性をそれほど考慮しなくてもいい、という自身のライフスタイルに今更ながら気づいて、それならば、と動作の軽快なChromebookをデスクトップ使いする環境を整えた矢先、「あのポメラDM200を使えば、より気軽に、しかも集中して、テキスト入力に向き合えるんじゃないか?」と思い至ったのです。この辺りの心の動きは、もう少し説明が必要かもしれません。Chromebookは確かに動作も軽快でバッテリーの持ちもよく、オンラインが前提に近い(よく議論になるところですが、もちろんオフラインで使えないわけではありません)マシンであってネットとの親和性も高く、だからこそ私もこうしてブログを書くようになりました。

 

Chromebook+外部ディスプレイ+外付けキーボード&マウスというデスクトップ態勢もなかなか快適です。

 

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するとやっぱり欲張りなもので、「オフラインで書きものに没頭したい」という別のベクトルの欲求が出てくるんですね(私の場合)。私にとって本来、ブログよりもネットよりも、ただ「書くこと」「読むこと」を大切にしたい、という想いが強くあって。小説を書くのも実はキーボードを叩く前に、まずノートに手書きをしていて、それをテキストエディタで起こしながら直す、みたいな手順なのですが、本当はブログもそうやって書きたい気持ちもあって(ただブログの場合、内容のネットへの親和性が高く、即時性を考えると入力していく方がずっと早いので、手書きはしていません)。

 

つまり、手書きとラップトップ(今の私にはChromebook)の中間の「思考の道具」として、ポメラDM200を求めているのです。

 

もう少し汎用性の高い、実用的な文章を書くつもりでしたが、勢い、自分語り要素の強い主観的な文章になってしまいました。そういう人間が、DM200を使ったらどうなるのか、というドキュメントは、もし実際入手したら書いてみたいと思います。そのときはまたお付き合いいただければ幸いです。

 

アウトライン機能とか、Wi-Fiを搭載しポメラで書いたあとのデータ連携とか、あるいはIFTTTを導入すれば様々なオンラインストレージなどとも連携可能らしいとか(あまり意味がわからないまま書いてますが)、いざ入手したらそういうことも試してみたいと思いますが、とにかく変換効率もキーボードの完成度も上がっているというポメラで、軽快に文章を入力することを今は夢見ています(それが“いい文章”かどうかはまた別の、というか私の問題)。

 

【2018.1.13追記】ポメラDM200、結局(やはり)購入しました。下記にて紹介しています。

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