“Ya Chaika(わたしはカモメ)”――Birders' Songs(バーダーのためのプレイリスト)007
インドア派/文化系バーダーことわたし、ソトが、野鳥観察に出られない師走の日々にも、部屋のなか、目を瞑り耳を傾けることで、野鳥たちに思いを馳せるプレイリストをAmazon Musicで作成するシリーズ、「Birders' Songs(バーダーのためのプレイリスト)」も今回で7回目。
今回は、外気も一段と寒さを増し、なんとなく――気持ちも落ち着かなくなる年末年始のこのシーズン、心をドリブンしてくれる音楽を――、という思いをTaylor Swiftに始まりTaylor Swiftに終わる、全11曲をに託してみました。2021~2022年という「いま」の「わたし」を鼓舞する音楽として集めてみたものが、半数以上は女性アーティストになったというのも、たんにわたしの音楽の嗜好の反映ではあるのですが、――それが「いま」のストリームなのだと感じています。「鳥」が歌詞に出てくることから選んだM09、The Beatles「Norwegian Wood」の軽薄な歌詞さえ、調子はずれに響く2021年の暮れ。
ワレンチナ・テレシコワ、角銅真実の、“Ya Chaika”(わたしはカモメ)の格好良さ。
プレイリストのタイトル、“Ya Chaika”はM06、角銅真実「朝が夜を照らしている」収録のアルバムタイトル『Ya Chaika』から。本作リリース時(2018年)のインタビューによれば、ロシア(当時・ソ連)発の女性宇宙飛行士、ワレンチナ・テレシコワが宇宙から地球へ発信した第一声だったとのこと。宇宙へと旅立った自らを、旅をする鳥に喩える、端的な格好良さ。そしてそれをタイトルに据える、東京藝大音楽学部を卒業し、パーカッショニスト/シンガー/作曲家と八面六臂の活躍をする現代の奇才、角銅真実さんの覚悟と確信。――彼女たちに憧れを抱きつつも、自身でも一歩ずつでも、新しい歩みが出来ればと願い、誓う2021年の暮れです。
ceroも支える才媛、角銅真実が新ソロ作を語る 「過去と繋がっていくことはない。今、今、今なんです」 | Mikiki
角銅さんは、池澤夏樹さんの本作品集『スティル・ライフ』収録の短編「ヤー・チャイカ」で、この言葉を知られたそう。わたしも読んでいるはずなのに――覚えてなかった! 書棚を探してみます。
プレイリスト「2021.12_Ya Chaika」
※以下、選曲は全て、「演者/曲名」で表記しています。
※プレイリストのリンクをクリックすると、Amazonプライム会員の方は、Amazon Musicで聴くことができます。
「2021.12_Ya Chaika」(選曲:ソト)
M01. Taylor Swift/‘tis the damn season
M02. THE 1975/If You’re Too Shy (Let Me Know)
M03. Maggie Rogers/Light On
M04. Lorde/Homemade Dynamite
M05. Selena Gomez/Dance Again
M06. 角銅真実/朝が夜を照らしている
M07. 曽我部恵一/レモン
M08. ホフディラン/僕のかわいい女の子
M09. The Beatles/Norwegian Wood (This Bird Has Flown)
M10. Michael Jackson/The Girl Is Mine [feat. Paul McCartney]
M11. Taylor Swift/Soon You’ll Get Better [feat. The Chicks]
Global Citizenがコロナ禍下、2021.4.18に行ったチャリティー・コンサート「One World:Together At Home」で、Taylor Swiftが披露したSoon You’ll Get Better。闘病中の母親に向けて書かれた2019年の歌が、2020年も、2021年の今も、わたしたち一人ひとりへのエールのように響きます。
「Birders' Songs(バーダーのためのプレイリスト)」という記事シリーズは、2022年も続けていきたいと思っています。毎週月曜更新予定ですが、年始はまだ未定。次回もお楽しみに!
前述した角銅真実さんの「朝が夜を照らしている」収録のアルバム『Ya Chaika』(2018年)。
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