ソトブログ

文化系バーダー・ブログ。映画と本、野鳥/自然観察。時々ガジェット。

ソトブログ

本ブログ発の書籍第1弾『踊る回る鳥みたいに』をリアル書店「ivory books(アイボリーブックス)」さんでもご購入いただけるようになりました。

 

この記事をシェアする

拙著『踊る回る鳥みたいに』を、和歌山県白浜町「ivory books」さんでご購入いただけるようになりました。

 

 本ブログでの連載小説をまとめ、セルフ出版サーヴィス「Kindle Direct Publishing(以下KDP)」にて、電子書籍とペーパーバック(紙の書籍)としてAmazonを通じてリリースした拙著・小説集『踊る回る鳥みたいに』。

 

 本書は引き続きAmazonでも販売中ですが、このたび、わたしの暮らす南紀和歌山、白浜町*1の書店、「ivory books(アイボリーブックス)」さんでお取り扱いいただけることになりました。
 価格は特別付録、別冊ミニエッセイ「<野鳥文学>の世界へようこそ」とその表紙となる「野鳥写真カード(オオルリ/ノビタキ/イソヒヨドリの3種類のうち1枚)」付きで850円。付録のないAmazonでのペーパーバック版750円から+100円の設定とさせていただきました。理由は後述いたします。

 

ivory booksさん取り扱い分は別冊付録「ミニエッセイ・<野鳥文学>へ世界にようこそ #001 エミリー・ディキンソン」および「野鳥写真カード(オオルリ/ノビタキ/イソヒヨドリの3種類のうち1枚)」付き、
さらにivory booksさんによるオリジナル帯付きで850円。

 

 ivory booksさんは2020年11月に実店舗をオープンされた、新刊と古書を扱う小さな、素敵なお店。かつて銀行だったという建物をリノベーションしたという白壁が印象的な内装の物件の1階に、暮らしにまつわるものやアート、絵本や写真集から文芸書など、店主の中村美帆子さんの審美眼でセレクトされた書籍が、ちょっと変わった間取りの店内に、まるで秘密基地のようにレイアウトされたivory booksさん。そこに初めて足を踏み入れたとき、(秘密基地だから)「誰にも教えたくない!」という気持ちと、「この場所とこの素敵な本たちをみんなに知ってほしいっ」という気持ちがないまぜになるような、不思議な思いに囚われたことを覚えています。

 

 

 今回、KDPとしてAmazonでリリースした書籍を、なぜリアル書店で扱っていただくことになったのか。その理由には、この本の成り立ちと、それをどこに届けたいか?ということがバックグラウンドにありますので、ちょっとだけそのことを書いてみます。どうか少しばかり、お付き合いください。

 

本書を今、わたしの周りに暮らしている、「まだ見ぬ隣人」の方々へ届けたい。

 

 本書はわたし自身、日本野鳥の会会員でもあるバーダー(野鳥愛好家)であって、本書のタイトルは『踊る回る鳥みたいに』で、惹句として、主人公の女性の日常のそこかしこに野鳥が姿を現す<野鳥小説>を謳っています。もちろん、野鳥は本書のモチーフの(重要な)ひとつではありますが、わたしがこの小説で描きたかったことの芯の芯の核心は、

主人公である女性が、今、この瞬間、(読んでいる時間のなかで)本当に生きているということ。

 です。そしてその舞台は、わたしが今暮らしている和歌山県、田辺市・白浜町・上富田町・御坊市といった界隈であり、わたしの生まれ育った佐賀県佐賀市をモデルにしています(どの場所も明記は避けていますが、実際の場所をそのままテキストにトレースしたスポットも、いくつかの場所をミックスしたり、イマジネーションで膨らませた処もあります)。


 ――だとしたら、わたしが本書を届けるべき読者は、インターネットの向こうのあらゆる場所にいる誰か(もちろん、そういう読み手の方も大切にしたいと思っています)である以上に、今わたしの周りに暮らしている、わたしがここ(本書)に書いた、野鳥であり映画であり音楽であり、野球場や短いみじかい鉄道路線や地元の霊峰や海沿いの景色、といったものをシェアし共感しうる、「まだ見ぬ隣人」の皆さんじゃないのか!?

 

 本書リリース後、とりわけ電子書籍製作後に更に紙の書籍・ペーパーバックを作ったあとで、そんなふうに思い立って、宣伝用のフライヤーを作って、見本用の本を自分でAmazonで購入し、地元のお店(書店に限らず)や探鳥会、アウトドアアクティビティのイベントなどで配り始めました。というのは、本書のペーパーバック版はわたし自身の利益も度外視した(というか想定していなかった)価格設定のため、利益の出るかたちで実店舗で取り扱ってもらう、ということが考えられなかったからです。

 

『踊る回る鳥みたいに』宣伝用フライヤー


 そんなななかで、(ありがたいことに)イベントの参加者や、各店舗の店主の皆さんやお客さんが、その場で本を買って下さることが何度もあり、そして――、

「ウチで取り扱いますよ。地元の方の書いたものを扱いたい。」

 と仰って下さったのが、ivory booksさんでした。そこで少しでもお店の利益の出る方法を、ということで、今回、委託販売・別冊付録付きで+100円、という価格設定を提案させていただきました。

 

 併せて、同じく付録つき、同価格で『踊る回る鳥みたいに』を販売する当サイト独自のオンラインショップ「Soto Refreshment Books」をオープンいたしました。ただしこちらは本体850円+送料150円としています。また、ivory booksさん販売分は店主・中村さんによるオリジナル帯付き。こちら帯文、そこに添えられたイラストともにとっても素敵なので、お近くの方、またご旅行等で南紀・白浜にお立ち寄りの方は、ぜひivory booksさんでご購入下さい。そうすれば他にも素敵な本たちがたくさん、あなたをお迎えすることでしょう。どうぞよろしくお願いします。

 

ivory booksさんでわたしが出逢い、購入した本たち。

 

地元・田辺市在住の著者が描くのは、何気ない私たちの暮らしの中の一コマ。そして身の回りにいる野鳥達の生きる姿。

スペクタクルな物語のヒーローでもヒロインでもない、何の変哲もない一般人の女性を主人公に、彼女の暮らしと思考はとりとめなく、ごく自然に読み手の前で続いて、まるでこちらが観察しているような気持ちになってくる。

あたかもバードウォッチングをしているように。

 

『踊る回る鳥みたいに』ivory booksさんによる帯文より。

 

【ivory booksウェブサイト・Instagramはこちら】

ivorybooks.jp

店舗情報:ivory books(アイボリーブックス)
〒649-2211和歌山県西牟婁郡白浜町1111-34御幸ビルディング1F
Open/11:00 -16:00
Close/日・月・祝日
※詳細等は上記ivory booksさんのウェブサイト、Instagramをご確認下さい。

 

【Soto Refreshment Books ウェブストア(STORES)】

 

*1:※わたしの住まいはお隣の田辺市ですが。