ソトブログ

文化系バーダー・ブログ。映画と本、野鳥/自然観察。時々ガジェット。

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【電子書籍】『踊る回る鳥みたいに』(野鳥文芸双書 #001)を、当ブログのKDP(Kindle Direct Publishing)第一弾として発売しました。

 

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【2022/5/13追記】
本書『踊る回る鳥みたいに』をペーパーバック(紙の書籍)としても発売を開始しました。下記リンクより、Kindle版/ペーパーバック版を選択できます。ペーパーバック版出版の経緯、価格設定や制作過程での気づきについては、こちらの記事をご参照下さい。:KDPでペーパーバック(紙の書籍)版を作ってみました。――知識ゼロから作る電子書籍/KDP(Kindle Direct Publishing)の軌跡 003

 

 昨年(2021年)12月から今年3月まで、足掛け4ヶ月、この『ソトブログ』で連載してきた小説「踊る回る鳥みたいに」+αとして2篇の掌編小説(「踊る~」の続編、スピンアウトとして読める作品です)を加えてまとめた小説集、『踊る回る鳥みたいに』(野鳥文芸双書 #001)をこのたび、電子書籍としてリリースいたしました。

 

 発売はAmazonのKindle書籍として。価格は250円です(【2022/5/13追記】ペーパーバック版の価格は750円です)。
 約4万字、400字詰原稿用紙換算で100枚程度の長編(中編)と、数枚程度の掌編2本での価格として――そしてわたしのような無名の書き手の作品として、この価格がどうなのかは、読者の皆さんの判断に委ねるしかありませんが、こちらはKindle Unlimited対象本となっているため、同会員の方は読み放題(無料)対象となります。
 ちなみに電子書籍、Kindleについては“KindleやFireタブレットなどのAmazon専用端末がないと読めない”と思っていらっしゃる方もまだまだ多いかもしれません。でも実は、スマートフォンやタブレット(iOS/Android)のKindleアプリやPC用のKindleリーダーアプリ(Win/Mac)でも読むことができます。アプリ自体は全てオフィシャル、無料で提供されています。
 わたし自身はKindle端末も愛用していますが、電子ペーパー端末より操作性ではスマホ、タブレットに一日の長がありますので、スマホで読むのもおすすめです。

 

 さて、ここまで本書の内容に触れていませんでしたので、改めてご紹介を。というわけで、実は本書の冒頭に置いた少し長めの「はじめに」という文章のなかに、自己紹介を兼ねた本書の成り立ちを書いておりますので、そこから以下へ抜粋いたします。また、「踊る回る鳥みたいに」には、当ブログにも、15回に分けた連載記事として、Kindle出版後も引き続き掲載しておりますので、小説自体はそちらから読んでいただくこともできます。ただし、掌編のうち1篇は書籍での書下ろしです。
 また、電子書籍版において一部改稿(追記・修正)を行っており、今回の電子書籍版がわたし自身としては最終版・完成版と考えておりますし、縦書きで読めますので、小説としてはそちらの方が読み易いかと思います。どうぞよろしくお願いします。

 

『踊る回る鳥みたいに』(野鳥文芸双書 #001)「はじめに」からの抜粋(一部文章を省略、ブログでの横書き用に字句を修正しています):

 

『ソトブログ』はいわゆる個人ブログで、雑多な記事を掲載していますが、そこでわたしは、自身を「文化系バーダー・ブロガー/ライター。または野鳥文学愛好家」と称しています。
 一般的に野鳥関係、バードウォッチング界隈のブログでは、自身で観察し、撮影した野鳥の写真を紹介されているケースが多い、というかそれがほとんどです。わたしもそうしたブログを楽しんで見ているひとりですし、わたしの『ソトブログ』にもそのようなポストもありますが、生来の文化系気質から、いつしか野鳥に関する本や映画、あるいは直截には野鳥に関係ない作品のなかに野鳥を見出して紹介する、〈シリーズ「読む探鳥、観るバードウォッチング」〉という連載を始め、気がつけばそれがメインコンテンツのひとつとなっています。
 さらには、〈Birders' Songs(バーダーのための野鳥音楽プレイリスト)〉という企画も行っており、これはひとことでいえば、「Amazon Musicで作るインドア鳥見としてのミュージック・プレイリスト」。鳥にまつわるタイトルや歌詞のある、あるいは野鳥のさえずりをサンプリングした楽曲などを織り交ぜたプレイリストを、音楽サブスクリプション・サービスのひとつであるAmazon Music Primeで作成し、シェアするものです。

 本書は、こんなふうに野鳥に奇妙なかたちで惹きつけられてしまったわたしが書いた、ひとりの女性の日常のそこかしこに野鳥たちの登場する小説をまとめたものです。しかしながら実は、本書の大半を占める中編小説「踊る回る鳥みたいに」の草稿は7年前、2015年に書いたもので、わたしが鳥見、バードウォッチングを始めたのは、今春(2022年4月)に中学生になった長男が小学1年生だった2016年の1月に、彼とふたりで野鳥観察会に参加したことがきっかけでした。すなわち、「踊る回る鳥みたいに」の元の原稿は、わたしが野鳥に興味を持つ以前に書いたものなのです。
 本書の「核」の部分に野鳥が登場するのはまったくの偶然でした。長男と鳥見を始めるまで、アウトドア・アクティビティにさえ全く興味のなかった人間が、その状態で書いた小説に、鳥たちがいくつも現れては消えていきます。本書での野鳥の名称は和名を基本としていますが、トビではなく「トンビ」と書かれているのは、草稿を書いた当時のわたしの認識がそうだったからで、また、主人公である侑子という女性がそう認識しているからでもあります。

 わたしはわたしの生活に、わたしの暮らす町や自然のなかに、アラフォーになって改めて野鳥たちを再発見し、人生に新たな彩りが加わったことを歓んでいます。もちろん、野鳥たちはずっとそこかしこにいたのですが、知らなければ、気がつかなければいないのと同じことです。
 本書が、わたしたちの日常と、その周りにいる鳥たちの姿を改めて愛おしむきっかけになれば幸いです。

 

 なお、本書は、「野鳥文芸双書 #001」と謳っています。今後、上述した拙ブログでの企画の書籍化や、新たな「野鳥小説」をリリースしていくことができればと考えています。次の機会に、読者の皆様に再会できることを楽しみにしています。

 

 ――そんなわけで、本書『踊る回る鳥みたいに』をよろしくお願いします。野鳥好き、文学好きの他、映画好き、音楽好きの方にも楽しめる内容になっていると自負しています。

 

上記リンクからご購入いただけます。大変おこがましいですが、Amazonアプリやサイトで、「野鳥 小説」「野鳥文学」などのキーワードで検索していただくと、まさかの偉人、柳田國男の『野鳥雑記』と並んでトップ表示されます。(2022/4/26現在)

 

【以前の記事から:本書制作を思い立つ契機になった、鈴木章史さんの<Chromebook本>の表紙デザインを担当した際のこと。】

鈴木章史さんによるChromebookライフスタイル本、『アカウントを持って街へ出よう』発売に寄せて。表紙デザインをさせていただいたことなど。 - ソトブログ

 

【当ブログ連載時の「踊る回る鳥みたいに」全回リンクはこちら。※書籍化にあたりブログ掲載原稿から一部改稿、追加収録があります。】