ソトブログ

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【Tips】KDPで原稿を更新/改訂したのに自動配信されない場合の対処法。――知識ゼロから作る電子書籍/KDP(Kindle Direct Publishing)の軌跡 004

 

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KDPの電子書籍では、原稿の更新は自動配信される(が、されないこともある)。

 

 わたしは先日、Kindleのセルフ出版サーヴィス「Kindle Direct Publishing(以下KDP)」にて、電子書籍/ペーパーバックで上記の本、KDP界唯一の(たぶん)<野鳥小説>集『踊る回る鳥みたいに』を出版しました。出版にあたっての気づきをこれまでもいくつか書いてきましたが、今回は出版後の更新(修正)について。

 

 KDPでは、電子書籍(Kindle)版、ペーパーバック(紙の書籍)版ともに、発売後の書籍についても随時、原稿を更新して再アップロードすることができます。ペーパーバック版の場合、既に購入いただいたものを更新することは物理的に不可能なのは道理なので、何も悩むところはないのですけれど――但し、既発のものに欠陥があっては商品として重大な瑕疵ですので、出版時には可能な限りミスのないようにしたいところ。

 

 ――なんですが、電子書籍版の場合、原稿の更新は既に配信(購入)されたものにも自動的に反映される(最新版が配信される)建前になっています。「建前」と書いたのは、わたしの『踊る回る鳥みたいに』の場合、わたしも自身で購入して確認しているのですが、少なくともわたしの端末(スマートフォン、PC、Kindle端末)上では、一度も自動配信(更新)されたことがないからです。

 

 本書では4月末の出版後、何度か字句の修正(表記ゆれや誤字・脱字)を行っており――出版時に自身で何百回と読みWordの校正ツールも使っているにも関わらずケアレスミスがあり、読者の皆さんには心苦しい限りですが、KDPのパブリッシャー向けのヘルプのうち、「原稿の更新」「改訂版の電子書籍を読者または自分に配信する方法」を読むと、やはり軽微な更新は自動配信されることになっています。但し、

読書体験全体を損なう品質に関する問題が変更によって修正された場合

 は自動配信を行わず、読者各自がAmazonのカスタマーサポートに問い合わせ、最新版をサポートから直接配信してもらうこととなっています。ただし上述の「原稿の更新」「改訂版の電子書籍を読者または自分に配信する方法」に書かれている記述はわたしの読解力では非常に分かりづらく、「原稿の更新」と「改訂版の電子書籍を読者または自分に配信する方法」で相互に矛盾していることが書かれているようにも読めます。

 

Amazonのカスタマーサポートに連絡し、本の更新(最新版)を配信してもらう手順。

 

 Amazonのカスタマーサポートから更新(最新版)を配信してもらう手順は以下の通りです。(2022/6/1現在)

#1. PC版サイトの最下部「ヘルプ&ガイド」の「ヘルプ」をクリック
#2. カスタマーサービスセンターのページが開くので、その最下部「よくある質問」の一番下の項目「問題が解決しない場合は」>「カスタマーサービスへ連絡」をクリック
#3. チャットボットのページが開くので、「今すぐチャットをはじめる」をクリック
#4. チャットボットから、担当者へ繋いでもらう。以下詳細:

商品(この場合『踊る回る鳥みたいに』)を選び、「問い合わせ内容」→「Kindle本の同期とダウンロード」→「どちらのデバイスをお使いですか?」→「Kindle電子書籍リーダー」等、利用しているデバイスを選ぶ→「デバイスがワイヤレスネットワークに接続されていることを確認してください。」→「はい、同期されています」→「担当者のサポートが必要です」→電話やチャットでサービスセンターの担当者へ繋がり、本を最新版に更新して欲しい旨を伝えると、手動で配信してもらえます。

#1「ヘルプ」をクリック。

#2 「問題が解決しない場合は」→「カスタマーサービスに連絡」をクリック。

#3「今すぐチャットをはじめる」をクリック。チャットでまず商品を選ぶ。

#4「担当者のサポートが必要です」より、担当者に繋いでもらう。

 

 ――というわけで、拙著『踊る回る鳥みたいに』については、発売当初より読んでいて意味が通じないようなクリティカルな誤りはなかったはずですが、上述の通り軽微な修正を何度か行っていますので、もし発売当初に購入され、最新版に更新されていない場合は、非常にお手数ですが、上記の手順を試していただければ幸いです。(2022.6.1現在、以降の更新予定はありません。)

 

結局のところ、初版発行時に十分に校正・チェックした上で不備のない状態でリリースするのがベスト。

 

 なお、カスタマーサービスセンターへは、Kindle本の更新の基準について別途メールでも問い合わせしてみたのですが、以下の通りの回答でした。

 

【カスタマーサービスからの回答の写し】
お問い合わせいただいた「Kindleの更新」について確認いたしました。
Kindleの更新は、コンテンツ変更点のチェックが完了していない場合、自動更新がされません。
チェックにお時間がかかっている場合や、チェック後も自動更新されない場合もあるとのことでございます。
「本の自動アップデート」にチェックを入れていらっしゃる状態で、時間が経過しても自動更新がされない場合には、下記をお試しください。
・端末から書籍を削除し、再ダウンロードする
・端末の登録を解除し、再登録する(アカウントの認識)
上記をお試しいただいても変更が反映されない場合には、本日同様、Amazonカスタマーサービスまでご連絡ください。
場合によってはこちらのカスタマーサポートの方でしか更新できないこともあるとのことでございました。
ご連絡いただいた場合には、迅速に更新させていただきます。

 

 わたしの場合、この回答に書かれている手順は全て試した上で、サポートで更新していただきました。いずれにせよ、「自動更新の基準」といったものはわからずじまい。そして前述の「改訂版の電子書籍を読者または自分に配信する方法」に拠れば、自動配信されない場合の更新について、<深刻または致命的なエラーが修正された場合>以外にはAmazonから直接読者へは一斉配信やアナウンス(メール)をしていただけないようです。


 よって、今回のようなケースでは、著者であるわたしから不特定多数の読者の皆さんへ通知(こうした自身のサイトやSNS等で書くか、Amazonの著者ページやコンテンツページに記載する等の手段で)し、各自のお手を煩わせて、更新していただくことになります。結局のところ、KDPで出版する場合は、初版発行時に、十分に校正・チェックした上で不備のない状態でリリースすることがベストだと言えるでしょう。


 ――しかしながら、わたしのようにうろんな人間がひとりで作業している場合、全くのノーミス、ということは難しそうです。あしからずご了承下さり、優しい目で見守って下さいますよう心よりお願い申し上げます(だんだん小声になりそう……)。

 

KDP界初の(?)<野鳥小説>集、発売中です。どうぞよろしくお願いします。Kindle版:250円/ペーパーバック版:750円

 

【KDP=Kindle DIrect Publishingで出版した経緯、その際の気づきについてまとめています。】

 

【当ブログ連載時の「踊る回る鳥みたいに」全回リンクはこちら。※電子書籍化にあたりブログ掲載原稿から一部改稿、追加収録があります。】