ソトブログ

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2018年の手帳として選んだ「trystrams linklet&測量野帳の組み合わせ」にぴったりの、「trystrams 野帳カバー WAPO」レビュー。新素材<WAPO>の質感に惚れました。

 

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trystrams 野帳カバー WAPO|ノート・メモ|Products|trystrams

 

 
マンスリー手帳「trystrams linklet」と測量野帳を2冊同時に収納できるカバーが欲しい。

 

 2018年の手帳として私は、先日、コクヨの「測量野帳」ライクなマンスリー手帳「trystrams linklet(トライストラムス・リンクレット)」を購入し、このブログでも下記の記事で紹介しました。

 

www.sotoblog.com

 


トライストラムスはコクヨのデザイン文具ブランド。この「trystrams linklet」は測量野帳と同様のサイズ、クオリティのマンスリー手帳であって、当然のことながらメモ用の測量野帳との相性は抜群。来年はこのふたつをニコイチで持ち歩いて、併せて使っていきたいと考えていて、その際に、コクヨの「システミック」シリーズのような2冊同時に収納できるカバーが欲しいな、と思っていました。

 

測量野帳は1冊40枚とノートとしては比較的頁数が少ないこともあってか、あるいは<ヤチョラー>という言葉があるように、こだわりを持って使っている方が多いこともあってか、「trystrams linklet」のような野帳サイズダイアリーが出る以前から2冊同時に綴じることのできるカバーも多く市販されていて、特に質感の高いレザーカバーなどは、大小のメーカーや職人さんが作るものまで、ちょっとネットを見てみるだけでも色々見つけることができます。また、趣味でレザークラフトをやられていて、野帳サイズの自作カバーを作られている、という方もいらっしゃるのではないでしょうか。


“クラフト感のある風合い”の新素材、<WAPO>を使用した「trystrams 野帳カバー WAPO」。

 

 

――そんななか、私が今回選んだのは、トライストラムス謹製の「trystrams 野帳カバー WAPO」です。トライストラムスはコクヨのデザインブランドですから、測量野帳のお膝元の純正品、ということになります。とくにそうした(純正品がいいという)こだわりがあったわけではないのですが、レザーカバーと比較してリーズナブルなのと、住友化学が開発したという“和紙のような風合いやしっとりした手触りを実現”した新素材<WAPO>が気になったからでした。

 

写真で見る限り非常に質感が高く、手にしたときの満足感がありそうな反面、Amazonでの商品レビューには、「非常に簡素な作り」で、「2700円という価格が妥当かは少し疑問」というような声も見られます。しかしその点も、高級感・ラグジュアリー感よりも、道具としての機能美、質実剛健さが好きな私にとっては、「これはハマるんじゃないか」という予感がしたのです。

 

※WAPOについて

素材開発力と樹脂の加工技術を有する総合化学メーカーの住友化学㈱が、プロダクトデザイナー柴田文江氏とグラフィックデザイナー佐藤卓氏の監修のもと、新開発した独特の風合いと意匠を特長とする樹脂フィルム。従来の加工法では得られなかった不規則かつ緻密な表面凹凸形状を与えることにより、既存の素材にはない風合いと意匠を実現しながら、樹脂フィルム本来の特長である軽量性・耐水性・耐薬品性も兼備した新素材。また、他の要素技術とのハイブリッドにより、フィルム表面への機能付与も期待できる。今後、インテリア用品、アウトドア用品、ファッションなど幅広い分野での展開を見込まれている。

 

新開発の樹脂フィルム「WAPO ®」を使用したケースシリーズを発売|プレスリリース|コクヨ

 

田舎に住んでいることもあって、こういう「尖った」製品はなかなか店舗で実物に触れられないので、ネットの情報だけで購入するのは賭けになってしまい、「文房具は実物を手にしてから買う派」の私は少し迷ったのですが、未知の製品を手にするワクワク感もあります。そんなわけで、手帳更新を控えた年末ぎりぎりになってようやく購入してみました。手帳は1年を通して日々付き合う道具ですから、買ったばかりの第一印象だけではレビューできないものですが、今回は外観や質感の第一印象を中心に紹介してみます。

 

ファーストインプレッション。

 カラーリングや質感――ポップなバイカラー配色ながら、落ち着いた風合いでビジネスユースにも。

 ラインナップされているカラーは以下の4種類。

-シルバー×パープル
-シルバー×イエロー
-ブラック×ライトブルー
-ブラック×オレンジ

――かなり迷いましたが、あえて一般的なレザーカバーやビニールの手帳カバーにはない、シルバーの表地とパープルの裏地のものを選びました。

 

カラーバリエーションは4種類(trystrams製品紹介サイトより)

 

シルバーないしブラックの表地が新素材、<WAPO>です。これ、とても気に入りました。本当に独特の風合い、マチエール。“独自の原料配合と新たなフィルム加工技術”によって樹脂フィルムの表面に凹凸や光沢を施したり、彩色することで手作りのような風合いを出している、ということのようですが、PUレザーなどのフェイクレザーのような、皮革っぽいテクスチャーとも少し違います。トライストラムスの製品紹介ページでは、和紙のような風合い”とありますが、確かにパッと見はそんな感じ。しかし触るとやはり樹脂ですし、光の加減で微妙に表情が変わる独特の柔らかな光沢があります。

 

艶はあまりないのに柔らかな光沢のある、独特のシルバーと、紫のステッチがいい感じ。

 

そして、レザークラフトのような、一級の工芸品のような高級感とは全然違うんですね。逆に、端的にいうと、高級感はありません。チープですらある。それが前述のAmazonレビューのような、「非常に簡素な作り」という風に取られかねない印象に繋がっているのだと思うのですが、私としては非常に好印象でした。何というか、ちゃんと機能美に結びついた外観・質感になっているというか。肌触りは非常にしっとりした樹脂であって、そこに施された和紙のようなシボ加工。私の購入したシルバーの場合は今後ガシガシ使っていくと汚れの心配もありそうですが、ちょっと触った感じでは、指紋や皮脂汚れはほとんど目立たないですし、手帳カバーという用途に非常にあったマテリアルだという印象です。

 

裏地は一般的なフェルトのようです。パープルの発色もいい。派手でポップすぎる印象にならないかな、と懸念していたのですが、シルバーの抑えた光沢が落ち着いていて、ビジネスユースでも安心して使えそうです(私はそれほど派手だからビジネスシーンでダメだとかは感じない方ではあるのですが)。

 

使い勝手――野帳の身軽さを損なわない機能美重視の仕上がり。

 

2冊差したところ。すぐに抜けてしまうことはありませんが、窮屈すぎて取り出しにくい、ということもありません。

 

左側のポケットににマンスリー手帳「trystrams linklet」、右側に測量野帳を挿したところ。さすがは純正品、ぴったりのサイズ感。きつすぎることも、緩すぎることもありません。

 

厚みは3ミリ程度。折りたたんだ状態で野帳1冊分くらいの厚み。すなわち、2冊差し込んで3冊分くらいの厚み。 

 

WAPOとフェルトの貼り合わせですから厚みはそれなりにあって、野帳1冊分くらいと同等でしょうか。市販レザーカバーでもこれくらいか、もっとあるでしょう。野帳の身軽さを損なわず、ちゃんと保護もしてくれる、ちょうどいい厚みとサイズだと思います。ペンホルダーや野帳を差し込む以外のポケットなどがないのも(好みは分かれるでしょうが)同様に、ポケッタブルな野帳には合っていると個人的には思います。

 

まとめ――個人的には早くも名品の予感。2018年使い倒して、長期レビューしてみたいと思います。

 

チープシック&ポップ。そして質実剛健。そんな印象が私の愛機、Chromebook C202SAと重なる気がします。

 

2017年に買った「道具」としては、このブログの執筆にもフル活用している愛用のChromebook、ASUS C202SAと並び、あるいはそれを超えるベストバイになりそうな予感がしています。オリジナリティ溢れる、ポップながら落ち着いたカラーリングなどのルックも、C202SAと同様の方向性が感じられて、とても好みなんですよね。Chromebook、とりわけC202SAのような教育市場向けモデルのように、WAPOを使用した文具などのプロダクトも、子どもたちが使う製品に積極的に採用されたら似合いそうだな、と思ったり。

 

そしてプレスリリース*1によれば、新素材WAPOは「樹脂フィルム本来の特長である軽量性・耐水性・耐薬品性も兼備」しているとのことですから、2018年、このカバーを装着した「trystrams linklet」と測量野帳を使い倒しつつ、折に触れて継続レビューしてみたいな、と思っています。

 

 

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