ソトブログ

文化系バーダー・ブログ。映画と本、野鳥/自然観察。時々ガジェット。

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お気に入りのボールペン、積ん読の本。(続・2020年4月の愉しい日々。withエナージェルユーロ)

 

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小さな部屋のなかの、唯一の場所。

 

今考えても、のちに振り返ってみたことを想像してみても、2020年4月。というときに書いたものとしてはちょっと、ノー天気に過ぎるかもしれないと思えるこの「ソトブログ」の前回の記事、「2020年4月の愉しい日々。――あるいはフキンシンな脳内レジャー、手書きブログのススメ実践編。三菱鉛筆“EMOTT”と、マルマン“Mnemosyne”N182Aを用いて。」ですが、こうして現在の状況に至ってみて、住んでいるこの単身赴任の小さな部屋(もちろんワンルーム)のなかを眺めていると、本棚であり衣装棚であり、ガジェット置き場であり常備薬や文房具まで置いてある、ベッドを除けばこの部屋ほとんど唯一の家具であり収納スペースであるスチールラックには、家族のいる自宅から(なかば気まぐれに、半ば厳選して)持参した本が並んでいるし、ペン立てやトレーには、いつくものペンや鉛筆が並んでいます。

 

そうした筆記具のほとんど全ては、100円〜200円のどこにでも売っているふつうのものだし、並んで/積んでいる本も、稀少なものではなくて、比較的入手の容易な文庫本や単行本ばかりです。

 

そしてそうであってよかった、と思うことのひとつは、ここに持ってきた、自宅の蔵書のごく一部の本たちでさえ、そのうちのかなりの部分は全くの未読だったり、読みかけだったりする「積ん読」本だということ。

 

誰の部屋にも本があれば、めくるめく非日常への扉、娯楽の殿堂、知識の泉、大冒険や大スペクタクルが、無限に思えるほど拡がっている。

 

本を買ったまま読まない(持っているのに読んでいない本がある)という状態をして、「勿体ない」と思う人も多いでしょうし、わたし自身、できれば買った本の全てを読みたいとは常日頃思っているけれど、その本を買ったそのとき、そのときに、「わたしがその本を欲しいと思った。」その心の動きは、――それがいつだったか、リニアな時間軸の正確な座標は思い出せないけれど――覚えています。言い換えれば、本というのはまず、買って手許に置いたこと自体がまず「何か」で、しかもこうして自宅にこもることを余儀なくされる事態になってみて(といってもわたしの場合、普段からウィークデイは職場と部屋の往復のみで、また職業柄、これから在宅勤務になることも少なくとも現時点では考えられないので、従来の日常と見かけ上はほとんど何も変わりません)、家にいながらにしてめくるめく非日常への扉、娯楽の殿堂、知識の泉、大冒険や大スペクタクルが、無限に思えるほど拡がっている、書物がいくつも、しかもまだ見ぬ(読まぬ)本がたくさんあることの歓びに、うち震えているといってもいいくらいです。

 

そのなかには、もちろん、一読したもの、何度も繰り返して愉しんだものもたくさんあります(あ、やっぱりこの部屋には、たくさんはないかもしれない)。そのなかから、部屋のなかで多くを過ごす時間を利用して、しばらくいくつか紹介していければ、と思っています。

 

2020-04-15_11-30-03 今回紹介しようと思っていた梨木香歩の短編小説集『丹生都比売』。筋金入りのバードウォッチャーの書く幻想文学、と云いたくなる「月と潮騒」「トウネンの耳」など、ひとりきりの部屋で読みたくなる静かな余韻の残る短編9篇。また改めて紹介してみたいと思います。

 

丹生都比売 梨木香歩作品集

丹生都比売 梨木香歩作品集

  • 作者:梨木 香歩
  • 発売日: 2014/09/30
  • メディア: 単行本
 

 

 とはいえ、手書きでノートに、愛用しているニーモシネ「N182A」に1回1ページ、と(このところは)決めているこの「ソトブログ」、もうすぐ紙幅が尽きそうです。今回は現在最も気に入っているボールペン、「ぶれないボールペン」としては「ブレン」よりもこちらが元祖だと個人的には思うボールペン、ぺんてる「エナージェルユーロ」を使って書きました。

 

ではまた次回。Bye Bye!

 

ぺんてる ゲルインキボールペン エナージェルユーロ BLN25-A 0.5mm 黒
 

エナージェルユーロは、リフィルの交換できない使い切りタイプのボールペン。だからこそ、ペン軸、ペン先がボディに固定されており、安定感が抜群。これこそリアル「ブレン」だと思います。バタ臭い外見も個人的には好き。

 

 【以前の記事から:お気に入りのペンとノート、三菱鉛筆“EMOTT”と、マルマン“Mnemosyne”N182Aを使って書く、「手書きブログ」のススメ。】

www.sotoblog.com

 

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