ソトブログ

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吉野熊野国立公園「鳥の巣半島」で、春・夏・秋と植生調査。定点観察の愉しみ。

 

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春・夏に続いて秋の「鳥の巣半島 植生調査」に参加。季節ごとの自然の移り変わりを見つめるいい機会になりました。

 

久しぶりの「自然観察」カテゴリの更新です。

 

当「ソトブログ」は、もともと小学生の長男との、地元の自然観察教室を中心とした野外活動について、何らかの形で思い出として、記録として残しておきたい、と思って始めたもの。今も毎月さまざまな教室/イベントに参加していますが、ぐんぐん知識も経験も蓄積している息子と違って、私の方の知識やボキャブラリーが追いつかず、うまく文章にまとめらないことも多く、参加したきりになってしまっているものがいくつもあります。

 

そしてそのたびに、このブログを読んでいる息子から、「父ちゃん最近さぼってるなァ」「クオリティが落ちてんで」などと突っ込まれています。

 

先日もまた、以前こちらでも紹介した、「鳥の巣半島」の植生調査に参加してきました。

 

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以前テレビ『ザ!鉄腕!DASH!!』の「グリル厄介」でも取り上げられた外来種、アフリカツメガエルの繁殖にも悩まされている鳥の巣半島のため池。継続的な調査、防除活動により拡大を抑え、生態系を守る試みが続けられています。

 

和歌山県田辺市新庄町にある鳥の巣半島は、奈良県・和歌山県・三重県にまたがる「吉野熊野国立公園」の一部で、大小40以上のため池の周囲に豊かな自然の拡がる土地です。こちらでは季節ごとに、地元ボランティア「内之浦の自然を考える会」によって、「鳥の巣半島の植生調査」として観察会が開かれています。

 

観察会では講師の先生方や「内之浦の自然を考える会」の方々と半島を歩いて巡りながら、目の前や足許の植物、生き物たちについて教わるのですが、「植生調査」の名の通り、そうやってその日観察した動植物について、記録していきます。

 

私と息子(長男)も今年に入って春(5月)、夏(7月)に続いて今回の秋の調査(10月7日)で3回目。こんなふうに同じ場所で観察を続けていると、これまで取ったメモと、この日の記録を見比べるだけでも、季節ごとの移り変わりが分かるようで面白いものだな、とようやく気づき始めています。「夏に見たアケビの実が、今回熟していないか、見つけて食べてみよう。」とか、そうしたささやかな愉しみを求めて、引き続き参加していきたいな、と思っています。

 

今回出会った生き物たち、植物たち。

もうこのくらいは息子にとってはお茶の子さいさい。サクッと捕まえたアオモンイトトンボ

 

ほのかな淡紫色が美しい、ツリガネニンジンの花。

 

ホシダ。シダ植物は、日本国内だけで約700種あると言います(世界で約1万種!)。これはやっと覚えました(先端が穂状に伸びている)。

 

「秋になったら採って食べよう」と目を付けていたアケビの実。まだ完熟とは言えない渋いものもありましたが、ねっとりとした果肉の、まったりとした甘みが口の中に拡がりました。

 

足許に這って咲くハイメドハギ(這蓍萩)。

 

アキノノゲシは東南アジア原産の史前帰化植物。 

 

ため池、そしてそこから水を引いた田んぼなど、水辺が豊富な鳥の巣半島では、トンボが多く見られます。この赤トンボはアキアカネ? ウスバキトンボ?(分かる方、教えて下さい)。

 

春に見たカスミサンショウウオがいないかと、田んぼや水路のまわりを探してみましたが、見つからず。新春〜春先の繁殖期まで待ちたいと思います。

  

 

今回見られた生き物、植物は、先日までお借りしていたスタイラスペンを内蔵したタブレット端末、「Ace Chromebook Tab 10」でメモしておきました。こうやって季節ごと、年ごとに記録を残しておいて、定点調査を続けてみたいと思います(子どもたちの自由研究にも役立つかも?)

 

鳥の巣半島、2018年5月12日の野帳(観察記録)より:シオカラトンボ、ハルゼミ、アカメガシワ、シゲオマイマイ(殻)、ガの幼虫、イボタノキ、アワフキムシ(巣)、イシガケチョウ、アオスジアゲハ、ウリハムシ、ヤマトシジミ、ヒメウラナミシジミ、テングチョウ、ニワゼキショウ、アオモンイトトンボ、シャクガのなかま、クロスジギンヤンマ、ヒメゲンゴロウ、ヒメコバンソウ、ハハコグサ、ヒメウラナミジャノメ、ラミーカミキリ、ハラビロトンボ、ヨツボシトンボ、ヒメミズスマシ、カスミサンショウウオ、ヒメツルニチニチソウ、モンキチョウ、トノサマバッタ など

 

同、2018年7月16日の記録より:シオカラトンボ(オス)、アオモンイトトンボ(オス/メス)、ベニシジミ、キタキチョウ、モンキチョウ、ママコノシリヌグイ(継子の尻拭い!)、ツリガネニンジン、コマツヨイグサ、キマワリ、カラスザンショウ、クサスギカズラ、ハマボウ、ハマユウ、キマダラヒカゲ、ヌルデ

  

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Chrome OSというデスクトップ、ラップトップ向けのOSを搭載しながら、Androidアプリも動くタブレット。Kindle書籍やスタイラスを使ったメモなど、自然観察や野外活動でも活躍しそうなデバイスです。

 

 

【以前の記事から:春の植生調査では、トンボやチョウなど、虫博士にたくさん教えていただきました。】

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