ソトブログ

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くたびれて寝転んだ縁側で空を仰ぐと、遥か上空を猛禽類が飛んでいる(野鳥観察の愉しみ)。

 

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炎天下の日曜日の夕方。

疲れ果てて帰ってきて、縁側に仰向けになって空を仰ぐと、澄み渡ったはるか上空を滑空する鳥が見えました。


それが見慣れたトビではなく、いつか先生に教えてもらったあの「オスプレイ」ではないかと思って、肩から斜めがけにしたままのカバンから、光学40倍ズームのコンデジを取り出してめいっぱいズームをかけていきます。


とにかく何枚か撮って、それなりに飛行する鳥の身体ぜんたいが見分けられることを確認すると、スマートフォンの電子書籍を開いて、同定しました。

 

くらべてわかる野鳥 文庫版 (ヤマケイ文庫)

くらべてわかる野鳥 文庫版 (ヤマケイ文庫)

 

カラー写真とわかりやすい解説で、私のような初心者でも同定(見分け)に役立つ一冊。私が持っているのはKindle版ですが、文庫なので紙の書籍もハンディで便利かも。 

 

ミサゴの英名はオスプレイ(Osprey)。

 

やはりそれは、ミサゴ(英名Osprey )のようでした。


今年の初めに参加した野鳥観察会で、先生が、「あれがオスプレイですよ。」と教えてくれた猛禽類です。とりわけ珍しい野鳥、というわけではないけれど、その白っぽい、スマートな印象のある肢体を見かけるのは、トビには申し訳ないが、少し得した気分になります。

 

身近な鳥を知る喜び。

 

野鳥観察なんて、興味もなかった私が身近な野鳥が気になるようになったのは、小学生の長男と参加している月一回の自然観察教室で、日本野鳥の会の方も来られた野鳥観察会がきっかけでした。

 

ふるさと自然公園センター 自然観察教室のご案内|田辺市


それからというもの、長男と一緒に、ライフリスト(生涯に見ることのできた鳥の種類を記録していく)というほど大げさなものではないですが、自分たちで見た野鳥の写真を撮って、自作の「鳥の図鑑」を作っていて、そのリストは半年で、40種類ほどになりました。

 

一年を通して日本国内で見ることのできる野鳥は約600種。また、三上修『身近な鳥の生活図鑑』(ちくま新書)によれば、市街地周辺でも、大きな公園や寺社、城郭などの緑地を含めれば、私たちの身の回りには、約40〜50種類の野鳥が生活しているということで、ほぼ今住んでいるところの周りで写真に収めた私と長男のリストの数は、順当なところだと言えそうです。

 

身近な鳥の生活図鑑 (ちくま新書)

身近な鳥の生活図鑑 (ちくま新書)

 

 本格的な趣味としての野山でのバードウォッチングだけではなく、カラスやスズメ、ハトやツバメといった、身近な鳥を観察する楽しみを教えてくれる楽しい入門書。

 

身近にいる鳥の姿と名前を覚えると、ただ町を歩いたり、車で走ったりしていても、彼らの暮らしている姿が目に入ってくるだけで、時に愉しみ、親しみや可笑しみを覚えます。あるいは、そういう余裕を持って過ごしたいと思えます。

 

私はカメラの液晶画面のミサゴのズームをかけたまま、飛び起きて家に入り、先に24時間テレビを見ながらくつろいでいた小2の長男に、それを見せに行きました。

 

 

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キレイな写真ではないですが、なんとなく「野鳥といえば」のイメージがあるカワセミを撮れたときは嬉しかった。

 

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スズメくらいのサイズ感に、鮮やかなオレンジ色が美しいジョウビタキ。

 

ビッグ・ボーイズ しあわせの鳥を探して [DVD]

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「一年間で見た鳥の数を競う」という、アメリカに実際にある大会をテーマにした映画。ジャック・ブラック、オーウェン・ウィルソン、スティーヴ・マーティンという新旧コメディ・スター揃い踏みの傑作。『プラダを来た悪魔』と同じ監督(デヴィッド・フランケル) と思って観るとまた味わい深いです。